『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

人材育成
毎度ありがとうございます!

ボトボトと雪の降る音が聞こえてきそうな今朝の鶴岡です。

カミさんは昨日から看護学校時代の仲良しグループで温泉に泊まりに行ってますんで、
部活のない息子とゆっくりと起きて、コーヒーを飲む至福の朝です。

昨日は野球連盟審判部の新年会があったんですけど、もちろん自分は不参加です。
すし屋での一次会のあと、5名ほどが二次会でやんちゃに寄ってくれました。

審判員の人材不足は、本当に深刻な状況にあるといっていいでしょう。

昨年入ったばかりの自分の目から見て率直な感想を述べると、せっかく新しい人材が入ってきても、
春先に一日だけ全体的な講習会が行なわれるのみで、いきなりモーニングの球審を割り当てられたり、
公式戦で会った事も話したこともない方々とクルーを組んでデビューしたりと、ぶっつけ本番が
当たり前の現状には疑問を感じざるえませんでした。

もちろん子供のころから野球をやってきましたんで、少しはルールも知っていたつもりでしたよ。
それでも、実際に球場で公式戦に立つには、全然わからないことだらけですし、ルール以外にも
基本姿勢やコールやアウト・セーフ以外の所作だったり、なにより一番難しいところは
フォーメーションが頭に入ってないと全員が連動して動けないということなんですよね。

新人審判員一人のために、そういうことを手取り足取り教えてくれたり、同じクルーとして
フィールドに立って安心感を持たせて、一緒に実践しながら試合感を覚えてもらったりという、
【教育】【育成】の仕組みが全くないことに正直驚かされました。

幸いにも、自分は息子の部活で審判をやる機会も多いうえに、コーチも審判部の大先輩ですし
後輩たちにも経験豊富なベテラン審判がたくさんいますので、何か分からない事があったら
気軽に聞ける環境にはあったのかもしれません。

それでも不安だらけの一年でした。
やらなければよかった、とさえ思って起きた朝もありました。

ルールのことはさておきながら、フォーメーションに関しては「審判メカニクスハンドブック」に
二人制・三人制・四人制のメカニクスが細かく記載されているんですけど、まずね、
その本が非売品だそうで、新人にはくれません。

「失敗してもいいから、周りを見ながらやってみて。」なんて、なんの気休めにもならない言葉で
いきなり公式戦に立たされる不安感と申し訳なさ感と孤独感といったらハンパないわけですよ。

心臓に毛が生えていて、どうにでもなれって開き直れる人はいいんでしょうけど、
自分のように準備万端で挑んで細かなことが気になる性格の人間は、いきなり崖から落とされる
ライオン方式では精神的にも肉体的にもギブアップしてしまうだけです。

もちろん、目の前には必死でプレーする選手達がいるわけですから、100%とはいかなくても
練習試合などを通じて、ある程度の研修や実践を経て自信をつけさせてから公式戦にデビュー
させるべきだと思うんですね。

本来は無償配布の「メカニクスハンドブック」を、自分はヤフオクで2500円で買いました。
他にも「野球審判員マニュアル」も買って、お店が終わってから夜中まで勉強していました。

某大会の塁審を務めることになった際には「明日は人がいないんで三人制です。」なんて言われて、
ほぼ徹夜でフォーメーションを頭に叩きこんで球場入りした経験もあります。

会社でも、新入社員にいきなり営業に行って来い!なんて無茶な会社はないでしょう。
本気で育成し将来の戦力として育てていくならば、先輩と同行させて実際に見せてあげたり、
事前に新人だけの勉強会や講習会を開いて基礎知識をしっかりと覚えさせてから、
現場や営業に送り出すものでしょう。

新人が気兼ねなく質問できたり、不足している用具や資料を準備してもらえるような
教育係やそういうセクションがあってもいいのかもしれませんよね。

「一年目の新人が何を偉そうに言ってるんだ、みんなそうやって一丁前になってきたんだ。」と
叱られるかもしれません。

でも、だからこそ慢性的な人材不足になったのかもしれないですよね。
「野球も好きだし審判にも興味はあるけど、やりたくない。」という声の裏側にはなにがあるのか。

ルールやジャッジが無知なことに対しての不安なのか、
せっかくの休日を審判だけで奪われるかもしれないという不安なのか、
最初に道具を揃えるのに結構な経費がかかるのではという不安なのか、

どんな不安や懸念があるのかをしっかりと把握して、組織全体として新人育成に取り組まないと
これからも審判をやろうという若者は増えてはいかない気がします。

自分のように50にもなってから審判をやるなんて人をアテにしてはいけません。
もっと若い世代や若い人たちの意見を取り入れながらも、ベテランの方々の培ってきた経験や
高い技術レベルを継承していけるような組織であっていかなくてはならない気がします。

具体的には、一年間は中学校やスポ少の練習試合で経験を積ませ、同一クルーとして共に
グラウンドに立ち、その経験を見守り支えながら「来年は公式戦でデビューですからね!」
と目標設定し、新人審判員の抱えている不安を少しでも取り除き、これから審判員として
活躍するべく自信を持たせて送り出す【育成部】や教官的な人材が必要ということです。

昨日は新年会に行けなくて正解だったかもしれませんね(笑
「生意気なこと言うな!」って一発退場になっていたかもしれませんから。

そんなことを思う休日の朝でした。
これから大嫌いな雪かきを頑張ります。

素敵な日曜日をお過ごしください。

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