『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

優しい笑顔で
毎度ありがとうございます!

昨日の未明に、おばあちゃんの姉「寒河江のおばちゃん」が97歳で天国に旅立ちました。
数日前から危険な状況が続いていて、連日おばあちゃんを乗せて寒河江と鶴岡の往復を
カミさんが頑張ってくれてました。

こんな日でも息子だけは警報当番で駆けつけることはできませんでしたけど、
カミさんとおばあちゃんと義妹を乗せておばちゃんに会いに行ってきました。

穏やかな顔で今にも起きてきそうに少し微笑んだような笑顔は、生前のおばちゃんのままでした。

カミさんと結婚してから、おばあちゃんを連れて幾度となく寒河江のおばちゃんに会いに行きました。
芋煮、だし、ひっぱりうどん、裏の畑で採れた野菜でチャチャッと作るおばちゃんの内陸料理は
どれも最高に美味くて、庄内の味覚で育った自分にはどれも新鮮で毎回感動するものばかりでした。

「おばちゃん、これ美味いね~。鶴岡に持って帰りたいな。」
「おとうさんの口に合ってよがったは~。今タッパに入れっから持って帰ってけらっしゃい。」

ゆっくりと穏やかに、そして優しく微笑みながら話すおばちゃんの内陸弁ほど
美しく綺麗な山形訛りを自分は聞いたことがありません。

「おとうさん、鶴岡のばあちゃんば頼むね~。」
「まだいつでも遊びに来てけらっしゃい。」
「たくさん作ったがら遠慮しないで食べでけろ。」

娘のことも息子のことも、いつもいつも気にかけて応援してくれてました。
息子が鶴岡東に入ってからテレビで高校野球をやるたびにおばあちゃんに電話をくれて
「鶴岡東は強いね~。応援してるカンタロウくんが映るかと思ってテレビ見て応援しったんだ~。」
と嬉しそうに話してたそうです。

高校時代はプレーしている姿を見せられなかった分、社会人になっても頑張ってる姿を
実際に野球場で見せてあげたかったです。

足が悪くなり歩行や階段が厳しくなってしまって、その夢は叶わなかったわけですけど、
すぐ近くの県野球場での試合なら連れて行けたかもしれなかったんですけどね。

今年一度だけ、県野球場で試合があった際に誘ってみるかと話したんですけど、
足が痛いうえに炎天下での観戦は危険だということで諦めたことがあります。
やっぱりそこは心残りですね。

10年くらい前に、おばちゃんの誕生日にケーキを持って遊びにいったことがあって、
涙を流して喜んでくれたこともありました。

些細なことでも、小さなことでも喜んで感動してくれて、涙もろくて優しくて、
本当に本地にかわいくて愛くるしい寒河江のおばちゃんでした。

寒河江に遊びに行って帰る際は、ずっと車の中まで手を入れておばあちゃんの手を離さず、
「まだ寂しぐなるは~、まだすぐ会いに来てけろな~」と涙を流すシーンがお決まりでした。

アルファードからE51エルグランドに乗り換えた際に、後部座席の窓が開かない車だったために
いつもの年老いた姉妹の「バイバイの儀式」ができなくなってしまって心苦しかったですもんね。
「後ろの窓が開かない車は絶対にダメだ。」は、その後の我が家の車選びの最重要事項になりました。

明日、おばちゃんとの最後のお別れに寒河江に行ってきます。
今までで一番楽しくない月山越えです。

それでもあの優しい笑顔で、天国でも永遠に穏やかに過ごせるものと信じています。
97歳、おばちゃん、頑張ったね。
いつまでも忘れません。

合掌

 

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