『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

東京モノレール 流通センター駅
毎度ありがとうございます!

東京で、まるでトレンディドラマみたいな再会を果たしたんですけど、
実際はそんなにカッコいいものでは全然なくて・・・。

少し落ち着いてから彼女の話を聞くと、
「借金を返すために少しでも効率のいい仕事をするために東京に来たの。」
「今はデニーズで夜のバイトしてるんだけど、これからは昼のバイトも探すつもり。」
「送ってくれたのはオーナーで、深夜のバイトの子は危ないからってみんな送ってくれるんだよ。」
「東京は以前も住んでたから、生活には慣れてるし。」
「お姉ちゃんが彼氏のところに行ったから、ここ好きに使っていいんだ。」
「借金のこと言っても仕方ないと思ったし、心配するでしょ。けど、ごめんなさい。」

「デニーズ」が何かもその時は知らなかったんですけど、何となく納得したんですよね。
で、「7月に入れば2ヶ月間大学は休みに入るから、オレもこっち来て何かバイトするよ。」
なんて約束して、北海道に一旦帰ったんです。

約束通り7月にまた東京に来て、自分も効率のいいアルバイトを探して見つけたのが、
日給15000円、経験不問、食事付き、制服貸与、交通費あり、日払い可、という仕事。
勤務地は流通センター内の、紀文の関東配送センターだったんですよね。

ead95ca4a45c5ffa.jpg東京モノレールも、まだ天王洲アイル駅はなかった頃です。
標準語を話す怪しい中国人や、自称早稲田を語るスカした学生に混じって、
一列づつ「ハイ、これ制服ね。」と渡されたのは、真夏なのにドカジャン!

倉庫内全体が冷蔵庫になっている中で、ダンボールに入ったおでん種が
ベルトコンベアーで流れてくるんですけど、その箱には1番から88番まで
番号が書いてあるんです。

1番:横浜そごう 2番:新宿高島屋 3番:多摩プラーザ みたいに配送先ごとのパレットが
サッカーグランドくらいの広さにビッシリあるのを、全部覚えないとなんなかったんですよね。

で、配送時刻になるとリフトでトラックに積み込みするんですけど、そこは微妙に冷蔵庫の外なんですよ。
寒いところから、いきなり外の蒸し暑いところに出ると、もう身体がダルダルになるわけです。
で、また中に入ってダンボールを延々と運ぶのを繰り返すんですよね。

10時から22時までずっと冷蔵庫の中で、パレットとベルトコンベアーの間を、
ダンボールを持って何百回と往復するわけです。
体はさすがにキツかったですけど、それでも彼女のためにと頑張って続けてましたね。

あの日の夜までは。

・・・つづく。

コメント

1. 早稲田

携帯がないからこそのエピソードですよね。

そういや、私がバイトしたクロネコヤマト配送のセンターにも中国人や早稲田の学生がいたなぁ。

そんなワケで後五日ですね。

2. >しんさん

やっぱり給料が良かったんでしょうね。
学生や外国人なんかが、頭使わずに体使って、手っ取り早く稼げた時代ですもんね。
社員より、バイトのほうがリッチだったという(笑

もうすぐですね~。
「古典酒場」なんかを読み直して、早くもテンション上がってます。

五日間なんて、あっという間ですから(笑
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