『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

蘇る「天安門」
毎度ありがとうございます!

昨日の開店前、今度は同級生のアキラが6オンスのグラスを持ってきてくれました。
中学1年の時に同じクラスになったものの、その後は1中と4中に分かれてしまった我々の世代です。
それでも、こうして今でも付き合いがあるというのは本当にありがたいことです。

アキラの親父さんは大昔の八間町、今の川端通りで「天安門」という中華料理店をしていました。
現在の鶴岡楽器前のバス停から甘未処ふくひろがあったところまでの一方通行が内川通りで、
そこから先の山王通り商店街までの一方通行が川端通りになります。

鶴岡信用金庫本店前の千歳橋を渡って川端通りに入ると、すぐ角に当時の八方寿しがありました。
そこからスナックや飲食店が立ち並ぶ繁華街で、すぐ隣にアキラの親父さんが営む「天安門」、
数件挟んでこれまた同級生ヤストの親父さんの営むラーメン屋「大韓園(タイカエン)」も
営業していて、とにかく自分が子どもの頃は賑やかな通りだったんですよね。

バス停「八間町」の二階には喫茶店があって不良の溜まり場みたいになっていたし、
開運橋を渡ったところから大泉橋までには傘屋に豆腐屋、畳屋と文房具店、床屋に自転車屋と
本当にいろんなお店が立ち並んでいたんですよ。

子どもの頃の遊び場だった通称「第二公園」も、今は「内川緑地公園」となっていて、
全面が野芝の緑豊かで桜の綺麗な公園となり、野球をやっている子どもなんて一人もいません。

アキラの持ってきてくれた6オンスグラスは、昭和の時代に働く労働者の胃袋を満たしながら
餃子や八宝菜をつまみに瓶ビールをキューっと煽っていた、そんな時代を生きてきたグラスです。

何十年もの時を超えて、またこうして酔っぱらいの手に取られキンキンに冷えたビールを
注がれることになろうとは、6オンスグラス自身も想像していなかったでしょうね。

たくさんの方々の想いや歴史を感じながら、大切に使わせてもらいます。
つうか、やっぱりこのグラスを使って赤星を飲みに来なくちゃダメだろ、なぁアキラ。

自分も鶴岡で生まれ育ちましたから、小学校や中学校が一緒だったとか高校で同級生だったとか、
【あびこ大先生】や【自称みちのくの剛腕】のように、どの学校でも一緒になっていないのに
「同級生」というワードだけで仲良くなるケースも多々あります。

大人にもなると付き合いの深さよりも、繋がりの広さに助けられることの方が多いものだし、
ふとしたことがきっかけで距離が近くなったり、新しい付き合いが始まって一緒に飲んだりする
仲になったりすることも、自分のなかではよくあることです。

詳しくはまだ書けませんが、先日も同級生の訃報が届き仲間と献杯したばかりです。
55年を必死に生きてきて、最期に誰にも看取られず誰にも見送ってもらえない人生ならば、
自分は今を生きている意味を考えてしまうし、自分ならばやっぱり寂しい気がしますけどね。

嬉しいことも悲しいことも、人生の数だけ人は酒を酌み交わしてきたんです。

新しい活躍の場を得た「天安門グラス」も、やんちゃが最後まで面倒をみましょう。
きっとたくさんの人たちの日常の1コマを演出してくれるはずです。

ありがとうね、アキラ。
大切に使わせてもらいます。

あ、そうそう!
極秘ルートで赤いサッポロの6オンスグラスケースをゲットしたんですよ。
譲って頂いたグラスたちは転売するつもりもありませんので、紙製のオリジナルの箱よりも
しっかりとした専用ケースに入れて保管しています。

グラスも使っていくうちに黄ばみやくすみが出るんで、同じものばかりを使わないように
定期的に入れ替えしながら全部のグラスを使うようにしています。
その方が譲ってくれた人たちも、グラス自身も嬉しいでしょうから。

さて、明日は貸し切り営業となりますので、フリー入店やご予約は承っておりません。
野球部OB会の役員会のため、会議もしながらの懇親会になります。
ご不便をお掛けしますが、何卒ご了承くださいませ。

今日も暑くなりそうです。
こんな日は6オンスグラスで赤星をキューっとやっちゃってください。

ではまた。




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