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毎度ありがとうございます!
周年記念日の週末、たくさんの方々からお花やらお酒やらお土産やらを頂戴いたしました。
それと、たくさんの方々からお祝いのLINEやメールも頂いていまして、ただただ感謝感謝です。
いつも通りにふらっと来店して「もう23年目かぁ。。」なんて、しみじみ懐かしむ同級生たちも
いつものように「ありがとう。」ですね。
さて、今日は野球部OB会総会に向けての定例役員会が夕方からあります。
11期22年に渡ってOB会事務局長を務めてきたわけですけど、今年度限りを以って
事務局長を退任させていただくことにしました。
自分の中ではもう少し早く退任するつもりだったんです。
2年前の前会長の退任に合わせて一緒に降りるつもりでいたんですけどね。
総理大臣が変われば官房長官も変わるのが一般的でしょう。
息子が卒業した4年前から、新しい会長の下で新しい体制、新しい組閣で新しいOB会の形を構築し
運営していくことを次の若い世代の理事に託したいと思っていました。
図らずも、お店を開業した年から事務局長を務めて、我ながら22年という長い時間を費やして
OB会の運営の基礎というか屋台骨を組み上げてきたという自負はあります。
誰もやりたがらない仕事ですけど、誰かはやらなければならない仕事でもあるわけです。
イヤだイヤだと無理やりやるよりも「よっしゃぁ!一丁やってやるか!」という意気込みだけで
大役を引き受けたあの日が懐かしいです。
初めて事務局を引き受けた年のOB会の参加者が33名だったことを、今でもはっきりと覚えています。
名門だの強豪私立だの甲子園出場校だのと言われる野球部のOB会参加者が、
たったの33名って少なっ!て正直思ったものです。
その参加者のうちの12名が理事でしたから、実際のOBの参加は21名ということですからね。
それまでのOB会は会費を振り込んでも、何に使われたのか、何をやってやったのかすら分からず
不信感満載の会でしたし、はっきり言って全く機能していなかった会だったと思いますね。
でも引き受けた以上はキッチリ役目は果たしたい性格なもので。。。
まずは草野球チーム「鶴商学園倶楽部」を立ち上げ、世代を超えて野球を通じて仲良くなって
仙台へ泊りがけで大会に出場したり、そこをベースにマスターズ甲子園に出場したりして
一人でも多くOB会への距離感や苦手意識を取り除いてもらおうと、あの手この手を考えて
実際に取り組んできました。
田中先生がご存命の頃はOB親睦ゴルフコンペも年に2回開催して、最大6パーティ24名もの
参加者で盛り上がった日々も懐かしい思い出です。
野球でもゴルフでも酒飲みでも「遊び」から仲良くなっていかないと、ただでさえ体育会系で
縦社会の雰囲気が色濃く残るOB会のままでは、絶対に参加者は増えないと思っていましたから。
それでも時代は平成から令和に変わり、今までの考え方や取り組みでは通用しない組織の在り方や
先輩後輩という上下関係の付き合い方も敬遠されるようになってきました。
自分が「これは面白いんじゃないか?」「こうやれば人は集まるんじゃないか?」と思っていたことが
実際には思っているほど効果がなかったり、少しづつOB会と距離を置く仲間たちが出てきたりして
これはすなわち「アタマ打ち」ということなんでしょうね。
OB会とはなんぞや?
改めてその意義を問うた時に、言葉は汚いけれど「人集め」なのか「金集め」なのか、
親睦を図る会なのか、お金を集めて支援する会なのか、22年もOB会の中核にいてもなお
その答えには未だに辿り着いていないような気がします。
理想は「人も集まって、金も集まる会」なんででしょうけど、現実はそんなに簡単なものじゃない。
そもそもOB会というものが強制力のある会でもないわけで、親睦会に出席することも
OB会費を振り込むのも各自の判断なわけですよね。
「だからそんなに深く考えて思い悩む必要もないし、また33人しか集まらないような会に
戻ったとしても、それはそれで仕方のないことだろう。」という人もいます。
確かにそれも一理ある。
一理あるんだけれど、結果が伴わないことに対して自分自身がどこに情熱を注げばいいのか、
何を目指して面倒くさくて誰もやりたがらない事務局を、仕事でもないのに頑張るのか・・・
その答え探しに正直疲れてしまったというのが退任の大きな理由でもあります。
新しい体制のもとで、人集めのために今の時代にあったアプローチで魅力ある会に変えていくのか、
金集めのために電子マネー決済やコンビニ払いなど今の時代に沿った新しい集金方法を模索するのか、
柔軟な発想とアイディアでこれからも毎年40名づつも増え続けるであろうOB会員をまとめて
魅力あるOB会へと移り変わっていくことを切に願っています。
甲子園出場は大前提ではあるけれど、高校野球は甲子園がすべてではない。
甲子園出場はあくまでも「目標」であり、高校野球の「目的」はもっと大きな意味があるはず。
だからこそ、強い時も弱い時も同じように情熱を注いで選手たちと一緒に涙してきたわけです。
嬉し泣きよりも悔し泣きの涙の方を多く流してきた22年間だっと思うと同時に、
そんな甲子園に手が届きそうで届かなかった時代の方が、OB達の結束も強く団結していたのは
間違いないでしょう。
強くなりすぎたのかな、喜ばしいことではあるわけだけれど。
あ、でも役員会から外れるわけではなく、今度は「会長補佐」というサポート役として
これからもOB会には微力ながら携わっていくことになります。
というわけで、事務局長としての最後の定例役員会に向けて、これから会議資料を作成します。
正直、また33人しか集まらない寂しい会には戻りたくはないよなぁ・・・
せっかく、ここまでみんなでコツコツ積み上げてきたんだから。
ではまた。
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毎度ありがとうございます!
23年目の朝を迎えました。
不安だらけで一睡もできなかったあの日の朝と同じように、
今日も朝5時から煮込みを作るルーティンに変わりはありません。
無事にここまでやってこれたのも、通っていただいているご常連の方々とたくさんのお客様、
一緒に頑張ってくれたスタッフ、そして支えてくれた仕入先や業者の方々のお陰です。
そして何よりも飲食業という職業に理解を示し、応援してくれている家族のおかげでもあります。
これからも体力の続く限り頑張っていきますので、今後とも変わらぬご愛顧とお付き合いのほど
宜しくお願いいたします。
正直、ここまで平坦な道ではなかったですけど、なんとかかんとか乗り越えてきた感じです。
一番大変だったのは、やっぱりスタッフの確保でしょうか。
売上や利益なんてものは、正直に一生懸命にやっていれば自ずからついてくるものだと思います。
でもね、頑張ってくれるスタッフの確保だけはお金では買えません。
どんなに優秀なスタッフでも、いつかはお店を辞める時がきます。
その度に悩み、その度に苦しみ、そういう不安との戦いでもあった気がします。
というわけで、年末いっぱいで抜けるスタッフがいますので、ここで告知を。
やんちゃでは一緒に頑張ってくれるスッタフを大募集しています!
今回は残るスタッフとの兼ね合いで、ピンポイントで【土曜日に出れる方】が絶対条件です。
土曜日に出れるのであれば、その日だけの週1回でも構いません。
もちろんそれ以上も出れるのであれば、それも大歓迎です。
飲食店といえど当店は夜22時には必ず閉店しますので、主婦の方やダブルワークの方でも
そんなに影響がないのではないでしょうか。
とにかく明るくて元気があれば飲食未経験でも構いませんし、むしろ大歓迎です。
放課後の部活動参加くらいの感覚で、楽しく一緒に働きませんか?
勤務時間は17:30~22:00までが基本です。
時給などの詳細はお問合せ頂いた際にお伝えいたします。
何卒ご検討を宜しくお願いしますm(__)m
それでは今日もいつも通りに頑張ります。
小上がりは埋まってますけど、テンパらないようにのんびりやります。
ではまた。
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毎度ありがとうございます!
おこめ券問題で我が山形県選出の鈴木憲和農林水産大臣が連日叩かれていますね。
自分の住む山形3区選出ではないものの、自分と同じ名前「ノリカズ」だというだけで
その手腕に大きく期待しているところです。
ただね、個人的には「おこめ券」いらないです。
我が家は一年分の米を一括で買うので期限限定のおこめ券をもらっても微妙なんですよね。
鈴木大臣が「米の市場価格に政府はコミットしない。」と発言しているのに、
米でしか使えない「おこめ券」を配れば市場価格の降下に歯止めをかけることに
なぜ気づかないんですかね。
分かりやすく言えば、物価高騰対策として現金を給付します、と。
その中で、高いというお米を買ってもらってもいいし、日用品を買ってもらってもいい。
その方が多岐にわたって「困っている人が困っている部分を補うために使える補助」になると
思うんですけど、なぜ現金給付という考え方にならないのかが不思議なんですよね。
鈴木大臣のいう地方自治体の判断にお任せして、商品券なりクーポン券なりおこめ券なりを
それぞれの自治体で考えて配布してもらえればいいという大前提の考え方の発信が、
メディアの切り取り方なのか、あまり国民に届いていないと思うんです。
あくまでも「物価高騰対策」の中のお米代だったり、ガソリン代だったりという考え方なんだと
もっとはっきり報道したらいいと思うんですね。
先に農水大臣自らが「おこめ券」なんて言っちゃったもんだから、一番使い勝手が悪くて
発券元2社が手数料で儲かる「おこめ券配布」というワードが先行してしまったんでしょうか。
鶴岡市は、いち早く「おこめ券」の配布はしないと発表しました。
3000円分の給付に市で2000円を加算して一人5000円分のクーポン券配布になるようです。
鶴岡市では過去2回消費喚起クーポンを市民全員に配布した実績がありますので、
その経験や実績が今回のいち早い判断に至ったのでしょう。
これは賢明な判断だと思いますね。
そもそも昨年、石破総理が「国民の主食であるコメが4000円台であってはならない。」と発言して
小泉農水大臣に備蓄米の放出に踏み切らせ、一時的とはいえ米の価格は下落傾向にあった。
旨い米なら多少高くても買うという人もいれば、質より量で価格優先で買う人もいるでしょう。
そのどちらの考え方も消費者動向としてはあっていいわけです。
なのに時の総理大臣が「米は3000円台が望ましい。」などと市場価格に言及し、
いざという時のための備蓄米を放出してでも価格をコントロールしようとしたわけです。
石破前総理は農水族でもあり防衛のエキスパートでもあって個人的には好きな政治家でした。
食料安全保障という国家防衛の観点からも米を増産して自国の食料自給率を上げないと、
いざという時に国民を守ることはできないという考え方には自分も賛成だったんですよね。
今のウクライナ戦争のように一旦紛争が始まると、その戦いは長期間にも及ぶわけで、
ましてや島国の日本が長期に生きながらえていくためには他国からの輸入に依存している現状は、
すでに戦う前から弱点を見せてしまっているようなものでしょう。
未来ある若い農家を増やすためにも、そして農業という産業が衰退し無くならないためにも、
米は作れるだけしっかりと作ってもらって、その中でしっかりと備蓄しながら有事にも備え、
安心した主食の確保と安定した市場価格で流通できることを目指すべきですよね。
高くても文句は出るし、安くてはやってられないとなるのは、主食であるお米だから。
しかも一年で一作しか収穫ができないから、すぐに増産減産の対応がしづらい産業でもある。
アタマの良くない自分が単純に考えるに、米を主食と定めるならば国が生産から販売までを管理して
専売公社的なものを国営で復活させてはダメなんでしょうかね。
その昔、この国には食糧管理制度(1942導入)という政府が米の生産から流通、価格設定までを
一元的に管理していた制度があったんですよ。
逆ザヤ問題や余剰米問題から政府の財政負担が膨らみ1994年に制度は廃止されたんですけどね。
でも今政府がやってることは同じじゃないですか。
国が「増産だ!減産だ!」と生産に関与し、米価格が高くなれば「4000円台はありえない。」
などと市場価格に口をはさみ、万が一の有事の際にと備えていた備蓄米でさえも放出してしまって
まさにコメの市場を生産から販売、備蓄管理までをコントロールしようとする。
だったら、これはもう「食糧管理制度」の復活みたいなものだと思うんですけどね。
あ、今日はここらでやめておきます。
またいつか、コメ問題について書いてみたいと思います。
ではまた。
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毎度ありがとうございます!
来週から12月ですね。
今年も残り1カ月となりました。
12月の営業カレンダーですが、28日(日)を年内営業最終日とします。
昔はやんちゃも年内30日までやっていた頃もありましたけど、今は働き方改革の影響で食肉公社も
年末年始をしっかりと休業するようになり、12月の最終金曜日で屠畜が終わるようになりました。
今年のカレンダーでいえば26日が最終屠畜ということになります。
串ものは冷凍して営業しているお店もありますし、そのやり方を否定するわけではありませんけど
やんちゃでは鮮度にこだわってここまでやってきましたので、庄内ミートの休みに連動しつつ
仕入状況優先で休むようにしています。
なので、本来であれば今年は27日で終了となるんですけど、昨年あまりにも最終日曜日の営業確認の
お問い合わせが多く、スタッフに聞いたら出てもいいですよというメンバーもおりましたので、
初めての展開ですけど今年は日曜日に営業して年内最終日とすることにしました。
もちろん26日で屠畜は終わっていますので、限られた部位しか提供できないと思われます。
ただ、今は肉の保存方法も進化していて、冷凍せずとも真空保存で対応できるようなので
それも新たな試みとしてやってみながら営業しようと思っています。
そして新年は1月6日(火)から営業です。
庄内ミートも5日から年始スタートですが、まともに肉が流通しませんので当店では営業は無理です。
スロースタートになりますが、何卒よろしくお願いいたします。
正月は娘も帰省できないそうなので、ルカにもしばらく会ってないのでこっちから会いに行くか、
はたまた先日の新潟遠征の古町リベンジ編を敢行するか迷っています。
8連休を有意義に充実した休みにするべく、今からカミさんとも相談して決めていこうと思います。
昨年から実家での「正月礼」もやらなくなりましたし、別に年末年始を鶴岡で過ごす必要性も
なくなってるわけですから、そう考えるといろんな過ごし方が考えられます。
本当にこの時期は車中泊仕様のハイエースが欲しくなります。
ホテルの予約の必要もないし、愛犬と一緒に思いついたらすぐに出発できる気軽さがいいですよね。
宝くじが当たったら、絶対にキャンピング仕様のハイエース買います。
突然ハイエースを買ったら、宝くじが当たったと思ってください(笑
今日も寒くなりますけど、無理せず頑張っていきましょう!
ではまた。
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毎度ありがとうございます!
新潟の夜23時。
両手をポケットに突っこんだまま、黒服キャッチ軍団に向かって一直線に歩くアビコ大先生。
キャッチの茶髪兄ちゃんが「キャバクラどうスか?5000円、いや4000円でいけるっス。」
するとおもむろにキャッチの肩に手を回し「本当にそれでいいんだな?それ以上は出さねーぞ。」
「あ、いや、女の子のドリンクだけは別なんで・・・。」
「おいおい、話が違うじゃねーかよ。」
「スイマセン、ドリンクだけはお願いしますよ。」
「ドリンクはいくらすんのよ?あ?」
もうね、恥ずかしいやらカッコ悪いやらで「アビコ、いいって。」とキャッチから引きはがし、
「じゃあワンタイムだけね。フリーで。」と収めて、お邪魔することにしました。
隣についた女の子と、今日仕込んだばかりの「日本酒のホットをラージで。」ネタで盛り上がり、
せっかくドリンク飲ませたと思ったら女の子がすぐに入れ替わり、ちょうど1時間で終了です。
一人4000円で入って、女の子全部で4人にワンドリンクづつ飲ませて会計がちょうど2万円。
女の子のドリンクだって何を飲んでいくらするのか知らんけど、TAXだのサービス料だの
ワケの分からん金額も加算されてそんなもんになるんでしょう。
スナックに行ってボトルを入れたと思えば、一人1万円なら納得できる金額ですよ。
さて、アビコも落ち着いただろうし、本当にホテルに帰るとしましょうか。
で、外に出ると、さっきのキャッチのお兄ちゃんがいて、またアビコに捕まってるんですよ。
「おいおい、話が違うじゃねーか。どうなってんだ?オイ。」
「いや、ドリンクは別だって伝えたじゃないっスか。他にもいい店あるんで、次どうスか?」
「おいおい、今度は大丈夫な店なんだろうな。で、そこはいくらで飲めんのよ?」
キャッチに絡んでいるのか、自ら絡まりにいってるのか、もはやどうでもいいんですけど、
どうしても二軒目のキャバクラに行きたくなかったんで、直前で巻く作戦を決行しました。
58歳にして、知らない街で深夜にビルとビルの間に身を潜めるとは思いませんでしたよ。
数秒後、「あれ?いねーじゃん!どこ行った?」という声が聞こえてビルからバタバタと
走って出てくるアビコ。
「今夜はもう勘弁してくれよ。」と心の中で唱えながら、道行くカップルに
「あの人、あんな隙間でなにやってんの?」的な目で見られながらも、そのまま息を殺していました。
そろそろいいかなと思って通りに出たら、さっきのキャッチのお兄ちゃんに見つかってしまって
「どこ行ってたんスかぁ。さっきのお兄さん、血相変えて探しに行きましたよ。」
「大人にはいろいろ事情があんのよ。今日はここで解散な。ご苦労さん。」
最終的にホテルの前でうろつくアビコと合流して、コンビニで水を買って新潟の夜は終了です。
飲まなければいい人っぽく見えるんですけどね。
飲んだら必ず勢いがつくダメダメな人です(笑
翌朝は、自分が好きな「ゆで太郎」で朝食代わりに「温かいそば」を注文しました。
息子は米が食いたいと「もつ焼き定食」、アビコは朝から「かつ丼」を食ってましたよ(笑
久しぶりの遠征でしたけど、酒場巡りは不完全燃焼で終わりました。
まぁでも、息子の練習も充実したようですし、新潟の夜の空気感だけは肌で感じてきました。
「古町は終わってるよ。」と新潟の人は言うのかもしれないけれど、狭くて汚くても
味のあるお店はきっと古町には残っているはずです。
古町は「宿題」ということで、もう一度新潟遠征を企画します。
むしろ古町にホテルを取った方がいいのかもしれませんね。
次はアビコ、どうしようかなぁ(笑
そこも含めて再検討ということで。
ではまた。
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毎度ありがとうございます!
新潟での夜。
一軒目の個室居酒屋でコース料理を堪能し、2時間飲み放題プランを「日本酒のホットのラージ」
で乗り切って外に出ると、居酒屋の呼び込みとキャバクラのキャッチで路上が溢れていました。
大先生が気を使ってくれて「次はマスターの行きたいお店に行った方がいいんじゃない?」なんて
声をかけてくれるんですけど、店構えや雰囲気でそそるようなお店は一軒もありません。
カッチも「どんな店に行きたい?」なんて聞いてくれるんで、とりあえず「渋い焼鳥屋かな。」
と答えてみると「この中にある?」と見せてくれるスマホの画面はホットペッパーグルメ(笑
「もうすでにここに掲載してるようなお店じゃないのよ、カッチ。」とは言えずに
「うーん、よくわかんねーからどこでもいいよ。」とギブアップ宣言です。
後ろを振り返ると、大先生が浴衣姿ギャルのキャッチに「どこの店?今から4人いけんの?」なんて
すでに悪い癖が出始めていて、それを「アビコさん、そういうのいいですって。」と息子が
引き止めてるというカオスな展開になっちゃってるんですよ。
それを見たカッチも「アイツやべーな。オレがよく行く居酒屋あるから、もうそこにしよう。」
はい。。。タブレットで注文するタイプの何でもある大型チェーン系の居酒屋でした(泣
まぁ、それでも野球の話やトークで盛り上がりましたんで、それはそれでいいんですけどね。
朝帰りと1000スイングとアルコールとで、さすがに疲れて眠くなった息子をホテルまで送って
ここから単独行動しようかなと思っていたら、カッチが「どうする?もう一軒行く?」という
展開になりまして。
この日のために、わざわざ新潟駅前にカッチもホテルを取ったくらいですから、
自分の方から「もうお開きにしようぜ。」とも言えず、ここは最終最後の切り札で
「サクッと握りでも食って締めるか。」と切り出します。
寿司屋ならばガチャガチャした雰囲気から少し落ち着くし、越後の地酒でも飲みながら
新潟の雰囲気くらいは味わえると思ったんですよね。
「じゃあ、いつものお店でいいか。」
おっ!さすがに行きつけの寿司屋くらいは持ってんだな、なんて思いながらついていくと
またもや飲食ビルのエレベーターボタンをポチっと。。。?
ビルの中に寿司屋があるのかな、なんて不思議に思っていると、扉が開いたその先には
靴を脱いで個室に通される一軒目と同じスタイルの「寿司も出す個室居酒屋」でした。
応接室にあるようなベロア調のシングルソファーに、まるでポーカーでもやるような雰囲気の
洋風なのかエスニック風なのか、よく分からないギラギラした壁紙のセンスに、
もう握りを頼む気にすらならなかったですもんね。
目の前に威勢よく寿司を握る親方の姿もなく、なにか悪だくみでも企てそうな個室に通され、
お通しのイカとマグロの握りに手を伸ばすこともなく、自分にできることは異空間にいる感覚で
ギラギラした壁紙をぼんやりと眺めることだけでした。
ここは、セレブ御用達?インバウンド狙い?どんなコンセプトの寿司屋?
世の中には、まだまだ知らない未体験のお店がヤマほどありますね。
カッチおススメの「うなぎの白焼き」にも手を伸ばすことなく、ようやくここでお開きです。
まずは練習に付き合ってくれたお礼と感謝を伝えて、先にカッチのホテルの前で別れます。
時間はすでに23時も回っていて、酒場巡りは不発のまま不完全燃焼でホテルに向かって歩いていると
「どうするんスか?もう一軒行きましょうよ。」と悪魔の言葉をつぶやき始めます。
「なんだよ、こんな時間から。」
そんな自分の言葉には一切耳を貸さずに、ホテル前にたむろしている黒服のキャッチ軍団に
ポケットに両手を突っ込んで一直線で向かっていくアビコの後ろ姿は、まるでアウトレイジの
主人公のような勇ましさで、もう身を委ねるしか自分に残された道はありませんでした。
つづく。