『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

師匠
毎度ありがとうございます!

突然ですけど、自分には「親方」や「師匠」と呼べる人がいないんですよね。

唯一、知り合いの焼鳥屋のお母さんから少しだけ手ほどきを受けたんですけど、
実際に焼いたわけでもなく、となりで4、5日見学させて頂いただけなんです。

つまり、ほとんど独学ってやつです。

でも、おかげさまで皆様に支えられながら、何とかこれまでやってこれました。

eyes0356.jpg思えば開店して間もない頃に、ひと通り食べて飲んだお客様に
「犬のエサ、持って帰るから焼いてくれ。」って言われた事があります。
オレの焼いたやきとんは「犬のエサと同等なのか。」と本当に悔しかった。

その時に、偶然お客としてカウンターにいた自分の兄が、
「犬のエサってことはねぇだろうが!オレが言ってやるか!」
って言ってくれたんですけど「いや、いいよ。」と、
それを制して黙って焼きました。

独学で飲食店を始めたもんで、やっぱり自分の腕に自信が持てなかったんでしょうかね。
その時は、言い返す言葉も見つからなかったですから。

我々の商売の根っこの部分は個人の味覚の問題ですから、当然お口に合う合わないはあるでしょう。
けれど、最初からマズイものを食わせてやろうっていう料理人はいないと思うんですよ。
逆に、凄く美味しいものを出してくれるんだけど、何故か行きたくないお店っていうのもあるでしょうし。

そういう事っていうのは、経験したり言われてみないと分からない事なんですよね。
そして、それを克服して成長していくにはある程度の時間が必要なんだと思うわけです。
すべてが上手な1年生はいないんですよ。

食べずに文句を言われたら、人としてそれは違うでしょって言い返せますけど
食べてマズイといわれたら、それは真摯に受け止めるしかないですよね。

自分は禁煙もそうですけど、「やってやるよ!」っていう反骨心が強いタイプの人間なもんで、
あの一言を言われたことが、自分の中ではホントに大きな意味を持つ出来事だったんです。
自分の未熟な腕もそうですけど、そんな言い方をする人もいるんだって、
改めて商売の厳しさを教えてもらった気がします。

そう考えてみると、自分にとって「お客様は、神様」じゃない。
「お客様は、お師匠様」なのかもしれません。
いろいろと、勉強させて頂くことがたくさんあります。m(_ _)m

なんか上手くまとまらないんで、今日はこれまで。

コメント

1. 変な話ですが

大将とは全く違う職種ですが、私も教わることは少なく、独学で今までやってきた感じです。

あとは人がやっているのを見て盗む。


ただ、マンガは飛ばし読み、流し読みが皆さん基本なので泣けてきますが(笑)


やんちゃさんのやきとんは一番好きだなぁ。

2. >しんさん

ありがとうございます。

一人でも多くのお客様にそう言ってもらえるように、
今も走り続けております。

どの仕事でも何の職種でも、ある程度モノが言えるようになるには
やっぱり本人のやる気と、努力しかないと思うんですよね。

「順風満帆」って言葉には抵抗感アリアリな男ですから(笑

コメントを書く