『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

それぞれの道で

毎度ありがとうございます!

昨日は審判部の仲間たちと軽く飲み会でした。
会場となったお店は以前、弟子の「あばれん坊」ユウスケの後輩のお店だったんですけど、
コロナ禍の影響で閉店となり、新たなオーナーが内装をそのままに居抜きでスタートさせたお店です。

これから益々のご繁盛を祈念しております。

そういえば11日の臨時休業の際に、打ち合わせ会場の鮨屋に行く前の0次会で
マナブさんとタケシとで、ユウスケのお店「あばれん坊」に久しぶりにお邪魔してきました。

独立してからもう5~6年は経っているのかな。

串のバランスというか見た目の美しさも十分だし、塩加減もちょうどいい。
スタートしたころからアップデートを繰り返して、少しづつ自分のカタチというものを
作り上げてきた努力の跡が垣間見れます。

一番は、通ってくれる良いお客様や常連の方々に育てられたんだと思います。

もっと美味しい!と言ってもらいたい、もっとなにこれ~と驚いてもらいたい、
そんな「もっと、もっと」の積み重ねが探求心につながるし向上心にもつながるものです。

ユウスケは昔から《アンテナ》の感度は良かったんですよね。
鶴岡にはないような酒場の雰囲気やメニューにも敏感であちこち食べ歩いていたし、
すぐに「ちょっとやってみる。」というフットワークの軽さもあったし。

同級生酒屋のサノが講師を務めた「日本酒アドバイザー」の資格も一緒に取得したんですよね。

日本酒王国の山形県、さらには酒蔵のある街鶴岡の居酒屋のほとんどが地酒推しで展開しています。
自分のところもそうですしね。

逆に、獺祭や飛露喜などの県外メジャー酒をとんでもない値段で提供しているお店もあったりして、
お酒の提供の仕方や品揃えのラインナップには、どこも似たり寄ったり感が否めませんでした。

やっぱり他の人と同じやり方で、同じものを提供しても面白くも何ともありませんからね。

ユウスケのお店には広島や富山や新潟のマイナーな蔵の酒が並び、良心的価格で提供していました。
東京に遊びに行くと、一つのお店で全国各地のお酒を楽しめるお店の方が圧倒的に多いわけですよ。

もちろん山形のお酒のクオリティは高いと思いますし、酒の師匠だったサノにも
「地元には、まだまだ美味い酒がたくさんあるのに、認知度が低すぎる。」と教わって、
我われのような地元の飲食店が地元のお酒を取り扱い「地産地消」を広めていかなくては、
という使命感が当時からあったのも事実ではあります。

でもね、ここ10年で「特約店制度」という販売形態をとる酒蔵がものすごく多くなり、
地元のお酒を地元の酒屋で買えないという現象も起きているんですね。

買えるお酒が限られているということは、お店で飲めるお酒も同じようになるのは当たり前です。

そういう意味では、師匠サノの教えには反しているのかもしれないけれど、
ユウスケ自身が旅先で見つけたマイナーな全国各地の日本酒を、自分のお店で展開するのは
すごく面白いことだと思うし、今だから逆に目立って差別化になると思うんですよ。
久しぶりに飲む富山や新潟の酒も、ある意味新鮮で旨かったですもん。

自分だったらメニューやホワイトボードのタイトルを【日本酒】ではなく【旅酒たびざけ】と書きます。

「マスター、旅酒ってなに?」とお客様に食いついてもらえれば、それで成功なんですよ。
「自分があちこち旅した都道府県の日本酒を置いてるんですよ。」と説明すれば、
会話のきっかけにもなるし「富山のどこ行ったんですか?あそこいいですよね~」とか
共通の話題にもなりますから。

現地で買うだけでは数が限られるんで、行った先のお酒をネットで仕入れてもいいわけですから。
面白くないですか、「店主の旅酒」って。

まぁそんな話はいいとして、奇しくも今日はそのサノの命日です。

あの頃に一緒に資格を取った鶴岡駅前「三鷹」のダイユウも頑張っていますし、資格取得後も
それぞれがそれぞれのお店で自分なりに試行錯誤しながらも、お客様に喜んでもらえるように
今日もお店に立ち続け、お酒を提供しています。

そんな頑張ってる姿が一番なんじゃないのかな。
自分は、お墓参りや線香をあげることばかりが供養ではないと思ってるんで。

普段の何気ない生活のなかで故人を思い出し、当時の想いを馳せ懐かしむこと。
そして今の自分の生き様を、恥じずに堂々と見てもらうこと。

そんなことを思った10月25日の朝です。

今日も自分にとっての一日を一生懸命に頑張ります!
ではまた。






コメント

1. 早く外で飲みたい。

地元の酒を置いてくれると、鶴岡辺りなんかは特約店制度のせいで、地元民なのに知らない銘柄を知ることもできそうですし、それ以外に置く日本酒も、旅先で出会ったってのはいいですね。
一本だけ、売り切りで変わっていくとか。

沼袋のたつやは主人のお姉さんが羽黒に嫁いだので、庄内の酒をが置かれたりしてます。
爽やか金龍とか(笑)

その地元でしか出回らない本醸造を置いてみるのもよさそうです。
てか、私が飲んでみたいだけですが(笑)

帰宅したら、冷蔵庫に寝かせてる日本酒でも飲もうかな。

2. >しんさん

「旅酒」いいと思いませんか(笑

高く値の張るものよりも本醸造を気軽にとか。
先日までは、敢えてのカップ酒を並べていたりして
ユウスケのセンスが光るお店の雰囲気になってました。

帰省したら、でん⇒あばれん坊⇒福鮨コース確定かな(笑
ちなみに、でんの日本酒は「恋の山」ですよ。
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