『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

野風増
毎度ありがとうございます!

昨夜は、お父さんと息子さんとの親子二人でのご来店がありました。
以前から、お父さんにはご贔屓にして頂いてたんですけど、ある時に、

「もうすぐ、息子も高校卒業でさ。自分の行きつけの店で、男二人で飲むのが夢なんだよ。」
「いいですねぇ。まさに川島英五の【野風増】みたいですね。」
「野風増は20才だけど、2年早めて18の息子と一緒に来てもいいかな?」
「どうぞ、どうぞ。親御さんと一緒ですし、大学行く前に練習させておいたほうがいいでしょ。」
「そうなんだよね。飲み方も知らないんじゃ心配でさ。」
「いいですねぇ。ウチの娘は17ですけど、やっぱり男同士っていうのがいいですよね。」

そんな約束通りに、無事に卒業式も終え、昨夜二人でご来店してくれたのでした。
「・・・どうだ?ここのホルモン旨いだろ。」
「・・・もっとゆっくり飲まねーと、ぶっ倒れんぞ。」
「・・・ビール以外も、飲んでみるか?」
お父さんの隣で「うん、うん。」頷きながら、赤ら顔の息子さんも本当に楽しそうでした。

「こっちに帰省したら、また顔出してな。」
「ハイ。今度は友達とも一緒に来ます。」
「金ないときは、お父さんのツケにしておいてやるから大丈夫(笑」
「マスター、冗談じゃないよ!今度は自分の金で飲め!わかったか。」
「うん。」

微笑ましく、羨ましく、男親なら誰でも憧れる夜が、そこにありました。

自分も大学が決まったある日、親父に連れられて行きつけのお店に行った夜を思い出しました。
元々が寡黙で、家の中では口数も少なくおっかなかった親父が突然、
「大河原(すき焼き屋)に、一緒に行くか?」なんて誘ってきて、
二人で無言のまま、てくてく歩いて内川を渡って行ったんです。

店に入ってからもテレビを見上げながら、二人とも無言で飲んでたんですよ。
そしたら急に親父が、「おい。タバコくれ。」なんて言うですよ。
まぁ、持ってましたけど、一応まだ高校生ってことで、大っぴらにはしてなかったわけです。
それを、居酒屋にいるだけでもテンパってんのに、「タバコくれ。」には焦りましたね。

b9d84421.jpeg店内では、ほとんど会話がなかったんですけど、
親父の前でも遠慮なく酒飲んでタバコ吸って、自分なりに
「大人と認めてくれたんだ。」という想いで嬉しかったんです。

それでも、最後にまた家まで歩いて帰る道すがら、親父から
「卒業までは家の中でだけにしておけ。」と忠告はされましたけどね。

ウチのバカ息子はまだ9歳・・・あと10年くらい先かぁ。。。
自分もいつかあんなふうに、息子と二人で飲みたいものです。

自分だったらどんな会話をするんだろう・・・。

素敵な夜でした。
そして、自分にとっても楽しみがまたひとつ増えました。

今日も一日、頑張ります!
オッシャー!!
 

コメント

1. 無題

うちは、あと15年…

今のところ優しくて、保育園では優等生のようです。

俺は、それこそ鶴商のすぐ近くにあった『やきとり五時』に連れてってもらいました。


ご主人!あと15年お店守って下さい。よろしくお願いしますm(__)m


しかし、あと15年というと俺は→52才、ご主人→還暦ですネ(笑)

2. >八百長ゴルファーさん

あと15年か・・・。

長いような短いような・・・不思議な時間です。
我々の商売は、15年先のことを考えるよりも、今を大切に頑張るだけです。

15年後も、めでたくお店が残っていたら、その時は二人の微笑ましい姿を見せてください。

首を長くして、お待ちしております。
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