『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

石の上にも三年
毎度ありがとうございます!

先日、ウチのスタッフのシュンタが、短大卒業に伴いバイトも卒業することになりました。
在籍3年、実働2年半といったところでしょうか。

「まったくの世間知らずでどうしようもないから、一から鍛えて欲しい。」と
父親から依頼されて面接後に即採用したというのがシュンタでした。

パッと見ると、賢そうでマジメそうにみえますけど、意外にこれで小ずるいところがあって
今までのアルバイトの中で、一番手のかかった子でしたね。

何が一番困ったかというと、何でも確認せずに勝手に判断してやってしまうところ。
しかも、自分が分かっていない事でも自信満々にやって見事に間違える。
そのくせ、素直に謝れない、叱ればあからさまに顔に出す。
お客様にも、どれだけ迷惑かけたことか、数えたらキリがありません。

数あるエピソードのなかでも、象徴的な出来事をひとつだけあげると・・・
ある時、年上の方にタバコを買ってきて欲しいと頼まれ、
「君の分も買ってきていいよ。」と、1000円札を渡されます。
遠慮なく自分のタバコも購入して戻って来たシュンタは、頼まれたタバコだけを手渡して

「お釣りも貰っていいですよね。」

そういうことを、平気で言えちゃう子でした。
いろんな事をいろんな角度から諭し、教え、叱り、厳しく、本当に厳しくやってきました。
「オレは全然困らないけど、お前はこれから社会人になるのに、そんなんで通用しねーぞ!」と。
途中で「もういい!お前、帰れよ!」と怒鳴りつけた事も、一度や二度ではありません。

そう考えると、高校時代になにかしら体育会系の部活でもまれてくるということは、
ゆとりだなんだと言われる今の子達が社会に出て行く上で、必要不可欠な事かもしれませんね。
いや待てよ、この前のレシート事件のスタッフはサッカー部だから、一概にそうとも言えないか(笑

父親から依頼されて預かったシュンタが、やんちゃを通じてどこまで成長できたのかは
自分でも分かりませんし、それは彼自身がもう少し後になってから気がつくのかもしれません。

ただひとつ言えるのは、自分だけじゃなく、いつも来てくれる常連の皆さんに育ててもらったんだ
ということだけは忘れずにいて欲しいと、心の底から願っているんですよね。
たくさんの人に支えられて、応援されて、励まされて、指摘されて、今があるんだということ。

大学受験に失敗し、将来のことも、自分の方向性も見失っていた彼が、バイトを通じて
たくさんの人の話しや体験を聞き、良き仲間に助けられ、ようやく自分のやりたいこと、
将来の夢を見つけ、学校とバイトの両立を目指し頑張ってきた姿を、自分はずっと見てきました。

親にも言えない苦悩や葛藤があったことも、よく知っています。
それでも、この3年間という時間を与えてくれたご両親に、感謝を忘れてはなりません。

厳しいことばかり言ってきましたし、あえて突き放して接してきました。
褒めたことなんて一度もないかもしれません。

最後にひとつ褒めるとするならば、
最後まで辞めずに続けたこと、本当によく頑張ったと思います。

何事にも、辞めずに頑張ったからこそ見える景色があります。
それは、途中で辞めたヤツには一生見えない景色です。

シュンタ、卒業おめでとう!

そして、ありがとう。おつかれさん!



コメント

1. シュンタくん、お疲れさまでした!

そうですか、シュンタくん卒業ですか〜
弊社の仕事をお願いした事もありました(^^)

やんちゃさんでの仕事は、社会人になるための予備校みたいなものでもあるんじゃないかと思います
もう少し適当、もしくは事務的なアルバイト先だったら、社会に出てからもっと苦労する事になったんじゃないかなぁと

社会人としての下地をつけてもらったシュンタくんは幸せだと思います

シュンタくん、本当にお疲れさまでした



2. >酒田むすめさん

その節は大変お世話になりました。

いろんな人たちと出会い、いろんな経験をさせてもらった3年だったと思います。
社会人になって、まだまだこれからも苦労すると思いますが
やんちゃでの厳しい日々を思い出して、きっと乗り越えてくれると信じてます。
もっともっと大人になったシュンタを見てみたい気もしますし、
それまで潰れないように自分は自分のことを精一杯頑張るだけです。

そういえば、シュンタも酒田に就職ですんで、また何かの縁を感じますねぇ。。。
どこかで見かけたら、声かけて驚かせてやってください(笑

3. お礼

ありがとうございました。
マスターのご指導に感謝の気持ちでいっぱいです。今度は、私が常連客に・・・
後程、伺います。よろしく! ねぇ!マスター

4. >あっきぃーさん

文面から察するに、シュンタのお父さんですかね?

改めまして、ご子息のご卒業、そしてご就職おめでとうございます!

本当に厳しく厳しく接してきましたが、最後まで勤め上げたこと、褒めてやってください。
そして、シュンタには急なシフトでも助けてもらいましたし、本当に感謝しております。

シュンタがどこまで成長したのかは自信はありませんが、少なくとも協調性と忍耐力、
そして社交性は身に付いたんじゃないかなと思っております。

とはいえ、社会人としての彼の人生は始まったばかりです。
これからも厳しく、そして陰ながら応援していくつもりです。

シュンタも卒業しましたんで、遠慮なく顔出しに寄って下さい。
いつでも、お待ちしております。
ありがとうございました。
コメントを書く