毎度ありがとうございます!
テレビの深夜食堂ではないけれど、うちにもいろんなお客様がご来店されます。
昨夜は同級生のTが一人でぶらりと立ち寄ってくれました。
実は一昨日の閉店間際にも「今から一人だけどいいか?」と電話がきてたんですけど、
もう店仕舞いを始めていたんで「また今度な。」と断ったばかりだったんです。
連日の訪問になにかあったのかな、とは気にかけていたんですよね。
Tは離婚して、今は気ままな独身生活を楽しんでます。
娘さんは奥さんと暮らしてるんですけど、娘と友達のようなフレンドリーな関係は
離れて暮らすようになってからもずっと続いていて、それはそれでいい関係だなと
友人ながら思って見ていました。
長女は自分が行くかかりつけのクリニックで看護師として働いていて、
いつも手を振って笑顔で迎えてくれます。
明るくて活発で人当たりも良く、誰にも好かれるいい娘さんです。
そんな娘さんが、プロポーズされたと…
もちろん彼氏がいるのは知っていたし、どちらも両親公認でお付き合いしていましたから、
そのタイミングがきただけといえばそうなんでしょうけどね。
24歳、早いといえば早いのかもしれません。
それでもTは結婚を反対しているのではなくて、三世帯同居となる結婚生活に対して
とてつもない不安を抱いているんですよね。
結婚して二人でやっていくならいいんだけど、農家の三世帯に嫁いで大事にしてもらえるのかが
心配で心配で寂しくて可哀想でやりきれない気持ちなんですよ。
今現在でもご両親・おじいちゃんおばあちゃんにも可愛がってもらってるそうなんで、
「大事にしてもらえるんじゃねーか、それなら。」
「そんなの今だけかもしれねーじゃんかよ。」
「まあ、そりゃそうだけど・・・」
「いざとなったら親とウチの娘とどっちをとるのか、ガッチリ聞いてやる。」
「ま、確かに親との同居でトラブルになるケースはよく聞くけど、大丈夫だろ、きっと。」
「そんなのわかんねーじゃんかよ。」
「まぁ、まぁ。」
そんなやり取りを何十回も繰り返して、夜は更けていきました。
時にはホロリと涙し、時には激高し、完全なる情緒不安定な状態での泥酔に
店をハネてから一杯付き合ってやることにしたんです。
いつもの福鮨のカウンターで、また同じ話しを最初から繰り返しながらも、
うんうん聞いてあげることしかできませんでしたけどね。
娘を嫁に出す父親の寂しさと儚さが入り混じって、同じ娘を持つ父親としても
リアルに同情してしまうところが多々あったわけです。
「きっと幸せになるよ。」
「そんなのわかんねえじゃんよ。」
「幸せにしてくれるだろ。」
「あだりめでぃやーん。」
ウチの娘にも、いつの日かそんな日がくるのでしょうかね。
自分もそこまで取り乱すのかな(笑
嬉しいような寂しいような何ともいえない感情のまま、迎えに来た代行に運ばれて
自分の方が一足先に帰路についたのでした。
カミさんへのお土産の鮨まで持たせてくれてありがとう。
いくらでも愚痴は聞いてあげるから、また福鮨に行こう行こう!(笑
「イニシャルでならブログのネタにしてよし!」ってことだったんで
遠慮なく書かせてもらいました。
大丈夫、大丈夫、きっと幸せになるよ。
泣くなよ、T。
嫁~にくる日が~こなけりゃいいと~♪
コメント
1. 無題
マスターも何年後かに同じように涙するのでしょうかね?
お友達のお嬢様が幸せになられますように
2. >通りすがりさん
そうですね、同じ娘を持つ父親として複雑な感情でしたね。
アイツの気持ちは痛いほどよく分かります。
きっと幸せになると信じてお嫁に出してあげることでしょう。
そんな不器用なTと娘さんのことを、これからも
陰ながら見守って行こうと思っています。