『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

振り逃げ
毎度ありがとうございます!

相変わらずの野球漬けの日々です。
8日の土曜日にはスポ少三大大会のひとつ「ろうきん杯」準決勝の塁審を務めるべく、
2年ぶりに子どもたちの聖地【赤川河川敷グラウンド】にお邪魔してきました。

フィールドのサイズ感とフライの飛距離のコンパクトさに、なかなかフォーメーションの動きが
ついていかずに、ちょっと慣れるまで苦労しました。
それでも一生懸命な子どもたちの姿を見ると、改めて新鮮な気持ちにさせてくれます。

自分が連盟審判員になった時に、スポ少の審判が一番難しいと先輩方に教えていただきました。
確かに、いろんなプレーが起きるのもスポ少あるあるではあるんですけど、
子どもたちがまだルールを熟知していないということ以外にも、
監督コーチの影響や過熱し過ぎる保護者の声援も、ひとつの要因なのかもしれません。

先日の準決勝でのひとコマ、1アウトランナーなし。
バッターが3ストライク目を見逃し三振。
が、キャッチャーがそのストライクを完全捕球できずミットから弾いた場面。
バッターは一塁に向かって走りだすものの、一塁側ベンチから
「振ってない!振ってないから(走っても)関係ない!」と声が上がって、
その声に驚きバッターは走るのをやめてしまい走塁放棄でアウト。

「振り逃げ」とよくいいますけど、振らなくても振り逃げは成立します。
三振逃げとか3ストライク逃げのほうが、ピンと来るのかもしれませんけどね。

確かにプレーするのは選手ですし、これからステージが上がればヤジや声援も大きく浴びるでしょう。
それでもルールを熟知して試合に挑むのが選手として当然ではあるわけですけど、
それはもちろん監督コーチにも言えることでもあるわけです。

ましてや野球の入り口のスポ少で、ルールをすべて熟知できない子どもたちが頑張っている中で、
相手側ベンチからそういう声が上がったことは本当に残念でなりませんでした。

ルールを知らなかったのだとしても、球審がバッターアウトのコールをしていないわけですから、
相手チームのバッターランナーに向かって「走ってもダメだ!」と叫ぶのではなく、
自軍のキャッチャーに向かって「しっかり一塁へ投げろ!」と声を掛けなければいけません。

ちなみに、ライン際のゴロの場合、ファールだったら大きな声で「ファールボール!!」と
コール&ジェスチャーしますけど、フェアの場合はノーボイスでフェアのアクションだけです。
その時に一生懸命に走るランナーに「ファールだ!走ってもだめだ!」と大人の声がかかれば
走るのを止めてしまう小学生も出てきてしまいますし、なにより審判の必要もなくなってしまいます。

確かにルールを知らずして、そのワンプレーで負けることもあるのが野球です。
だとしても、それは今後の勉強の糧にすればいいんです。

「こういうプレーもありえるぞ。」「こういう場面ではどうする?」と監督コーチ選手みんなで
ルールを勉強するきっかけにしてほしいと思っています。

偉そうなことを言っていますが、自分もまだまだルールを熟知しきれていません。
だから、いつも手の届くところにルールブックを置いておいて、気になるプレーが起きたら
すぐに手にとって確認するようにクセがついてしまいました。

それでも分からなければ、後輩のスガイ先生にまずは電話をする。
大体はそこでは納得しませんから、審判部長にまで確認してもらうのが、お決まりのパターンです。

一生懸命なプレーには一生懸命なジャッジで応えたいじゃないですか。
お父さん審判という立場でもアウト・セーフの重さは同じですけど、野球のルールを通しての
人間育成や生涯スポーツの素晴らしさを伝えられるのは、連盟審判員ならではだと思うんですよね。

野球人口の減少に危機感を感じた各協会が、野球を好きになるきっかけにつながればと
野球のルールを安全に簡略化したTボール大会が、最近は盛んに開催されるようになりました。

4年生以下という出場制限があるせいか、参加するちびっ子たちは
みな本当に楽しそうにやってますし、そういう子どもたちの笑顔が
野球の入り口には必ず必要だと思うんですよね。

「オレ、ヒットうったよ!」
「オレはフライとったよ!」
まずはそこからですよ。

野球は楽しいスポーツだと、みんなに思ってもらえるように
自分も、もっともっと勉強しなくてはなりません。

炎天下の赤川河川敷グラウンドで、そんなことを思った土曜日の出来事でした。

今日も暑くなりそうです。
熱中症には気をつけて、こまめな水分補給を忘れずに。

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