『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

20年ぶりに
毎度ありがとうございます!

当店は開業から23年。
あっという間だったと思う半面、それだけの時間をこの場所で立ち続けていたんだなと
改めて気づかされたのが昨日の昨日の夜の出来事でした。

昨夜のご予約のお客様のお名前はミウラ様という方で、多分ご夫婦でしょうか。
開店と同時にお越しになりカウンターの真ん中の席にご案内させて頂きました。

席に着くなりすぐに塩ホルモンをご注文されたので、カウンター越しに
「手元に七輪をお出ししますので暑かったらそちらのうちわを使って下さいね。」と声がけをしたら
「それも覚悟で来ましたから。そういう雰囲気も大好きです。」なんて好意的な言葉に
「実は私、20年前にもこのお店にお邪魔させてもらってるんです。」
「えー!そうだったんですね。スイマセン気づかなくて。」
「月山道が大雪で通行止めになった日の夜に仙台からなんとか鶴岡に着いて、
 ポツンと提灯の点いていたこのお店を見つけて恐る恐るドアを開けたんですよ。」
「そうだったんですね。うーん思い出せないな。」
「閉店間際で断られるかと思ったら、マスターが「どうぞ。」って入れてくれて・・・。」
「良かった~、そこで断ってなくて(笑」
「で、その時に食べたやきとんがあまりにも美味しくて、次の日も鶴岡で仕事だったんで
 二日連続で来たんですよ。たしかその時にサンクスのSVの方もいたんですよね。」
「あー、なんか思い出してきた!サンクスのハマナくんだ。その時にいたのは。」

「その時のやきとんの美味さをどうしても彼女にも食べさせたくて数年前に予約したんですけど
急遽こちらの都合が悪くなって予約をキャンセルしてしまったんです。スイマセン。」
「あ、いや、全然大丈夫ですよ。」
「で、今日改めて20年ぶりにお邪魔することができました。」
「わざわざありがとうございます。よかった、その間に店が潰れてなくて(笑
 御覧のとおり、なんとかかんとかお店やってますよ。」
「ありがとうございます。本当に来れて良かったです。」

その直後から、小上がりの団体様もご来店されて焼き場も大忙しになってしまって
その先の思い出話を聞くこともできないままにお会計となったのでした。

お会計票をお出しすると、ミウラさんが
「相変わらず美味しかったです。また来れて本当に良かったです。」と
感極まって涙されてるんですよ。

「いやいや、こちらこそまたお越し頂いて嬉しかったですよ、ありがとうございます。」
奥様が「普段はあまり涙することなんかないんですけどね、ずっと感激しっぱなしで。」

自分も必死になって走り続けてきた20年だったけれど、その日偶然訪れてくれたお客様にも
同じように20年という時間が流れていたんだということに気づかされたわけです。

順風満帆だったのか、ご苦労されたのか、どんな時間が流れていたのかは想像すらできません。
でも、たった一夜のやきとんの味を忘れずに、20年の時が流れても美味しいと言って
また再訪してくださり、感激して涙してくださる方がいるという現実に
自分自身もなんだかウルッときてしまったんですよね。

「ありがとうございました、またお越しくださいね」と本来いうべきものを
「ミウラさん、今日は自分も嬉しかったです!また会いましょうね!」と無意識に言っていました。

20年越しにご来店してくれたお客様に対し「またお越しください」ではあまりにも簡単すぎる。

無意識に出てしまったお客様への「また会いましょうね!」という言葉には
「これからも変わらずこの場所で待っていますよ。お互いに元気でさえいればまた会えますよ。」
という言葉以上の想いが込められていたのかもしれません。

「そうですね。ごちそうさまでした。」と何度もお辞儀をして涙でクシャクシャの顔を覆いながら
お店を出られるミウラさんに「ありがとうございましたっ!」といつも以上にデカい声で挨拶する
自分の目にもなぜか光るものが流れていたんですよね。

たくさんの人に暖簾をくぐってもらって、店を出たあとはそれぞれの日常がまた待っているわけです。
偶然でもたまたまでも、みなさんの人生の1コマにやんちゃが登場することがあるのであれば、
もの凄く幸せなことだと思いますし、もの凄く嬉しいことだと思っています。

昨夜は、そんな幸せな気持ちを呼び起こしてもらった気がしますし、
またこの場所で頑張っていこうと改めて強く思えた出会いがそこにありました。

今日は告知通り21時閉店となります。
それでもいいと言って予約してくださったお客さま方にも、本当に感謝するばかりです。

今日も気合い十分で頑張ります!!!
しゃーーーぁ!!

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