『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

四月に思ふ
毎度ありがとうございます!

今日から4月。
月日の経つスピード感に、全くついていけてません。

ついちょっと前に年賀状を書いたのに、ついこの前まで雪かきしてたのに、
もうすぐ桜が咲きそうな季節になりましたね。
時の経過を、季節の移り変わりで気づかされる感じでしょうか。

おかげさまで忙しい3月でした。
送別会シーズンということもあり、団体でのご利用が多かった一ヶ月でもありました。

最近、如実に実感していることは、アルコールを一切飲まずにウチのような居酒屋を
ご利用する方が本当に増えているなぁということです。
5~6年前までは、そんなに実感することはなかったんですけど、
ここ最近は本当に多くなってきました。

帰りに代行を頼むわずらわしさなのか、単純に飲めないのか、飲みたくないのかは
我々には知る由もありません。

10人ちょっとで満席になる小上がりにご予約いただいて、半分以上の方がジュースや
烏龍茶というケースは、今や珍しくなくなってきました。

もちろんノンアルコールやソフトドリンクにも利益を乗せて価格設定しているわけですから、
そういうご利用のあり方が、良い悪いという話しではないんですけどね。

ここ数年の、そういう状況を冷静に考えていくと、これからの飲食店の商売の仕方が
大きく変わる可能性が十分に考えられますよね。

その昔、鶴岡で永年にわたりスナックを経営されていた大御所のママさんに、
バブル時代から今までにさかのぼって回考してもらった際に、
「鶴岡のスナックは、焼酎【爽】を置くようになった時に、危機感を持たなければならなかった。」
と話されていたのを思い出します。

それまで、ウイスキーやブランデーやバーボンのボトルで一万円はもらえていたものが、
急に三千円ちょっとのボトルキープ価格になるわけです。
何より、自宅でも晩酌で爽を飲む方が多くなり、わざわざ高いボトルをキープしてまで、
スナックで飲まなくていい、飲むなら家でも飲める爽を安い金額で楽しみたい、という
スタイルに変わってきたときが大きな転換期だったと言います。

客数が同じでも利益が大幅に減るために、常時雇用の女の子の出勤日数が減り、
アルバイト感覚の週末ホステスが増え、会話も所作も服装もおざなりになり、
それまでのスナック愛好家を満足させることが出来なくなってきたんだと、
おっしゃっていたのを思い出しました。

確かに自分自身、若い頃と違ってスナックには全く行かなくなりました。
カラオケも歌うことはなくなりましたし、ウイスキーやブランデーを飲むこともなくなりました。
良いとか悪いではなく、確かに自分もそういう飲み方というかスタイルに変化してますもんね。

アルコールを飲まずに居酒屋を利用する方が急増している中、これから10年後・・・
いや5年後の居酒屋の形態は大きく変わっている可能性を、今ヒシヒシと感じています。
 
「ノンアルコール酒場」だとか、「ソフトドリンクだけ吞み放題980円プラン」だとか、
「お食事だけプラン」だとか、もはやそれは居酒屋・酒場ではないだろうみたいな時代が、
すぐそこに来ているのかもしれません。

自分はまだ、酒を飲んで楽しんでもらうための肴を一生懸命に仕込んでいる、
という感覚で毎日仕事をさせてもらってます。
もちろん、仕事帰りにさっとお食事を兼ねて利用される方も、
ありがたいことに実際にはたくさんいらっしゃいます。

これからの飲食業界と、これからのやんちゃのスタイルは、
自分自身がこれからの時代に柔軟に対応していかなければならない
課題なのだと思います。

今やSNSでの情報発信が当たり前の時代ですけど、自分がブログを始めた
7年前に、鶴岡の飲食店で素性を明かしてブログを書いている店主なんて、
ほとんどいなかったですし、常に何か新しいことに挑戦してきたつもりです。

これまでも、ジンジャーハイボールや生すだちサワー、プレミアムホッピーやトマトサワーなどなど、
他店との差別化をはかり、よそにはない飲みたくなるようなアルコールメニューの展開にも
積極的に取り組んできたという自負はあります。
次の展開は、鶴岡初のバイスサワーのメニュー化とかでしょうかね。

「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス。」じゃないけれど
「飲まぬなら飲ませて見せようアルコール。」くらいの感覚が必要なのかもしれませんね。

ノンアルコールで楽しまれている団体さんの一方で、お酒を飲んでホルモンを楽しむつもりで
顔を出してくれたのに、残念ながら入店できずに帰さなければならないシーンが、
ここ数年で本当に増えてきたなぁ、という話しでした。

自分自身の中に、まだ明確な答えもありませんし、まとまってもいなくてスイマセン。

今日も、みなさまから「美味しい!」といって頂けるように、精一杯頑張ります。
よかったらお立ち寄りください。

いつのも場所で、のんびりとお待ちしております。

コメント

1. お酒大好き星人

飲めない人とは飲みに行かないといいますか、付き合いが無い私なので、正直下戸が個人店の『酒場』を利用しすぎるのはチョットという気がしています。
大箱のチェーン店でどうぞといいますか。
男女問わず、飲む人が大好きです。

そして、バイスサワーに期待大!!!
バイスを飲んでいると入店してくるお客さんが、あれ何?!みたいになって注文していることがよくあります。
あのピンクは酒欲をそそられるんですよね。

外で飲むのは確かに家飲みより高くつきますが、店の雰囲気や他のお客さんが話している会話(笑)や、店員さんの人柄に触れ合いながら美味しい料理を味わえるなんて事は家の中では絶対に出来ないのです。
生活の中での最高のアクティビティ、それが酒場。
そして、行く度に何かしら新しい事に出会える店は貴重です。

2. >しんさん

大きく飲食店とくくっても、一杯飲み屋から大手チェーン店まで
幅広ーく軒先が並ぶわけです。

ファミリー層も食事派も、今はごった返している状態です。
すみ分けができていないというか・・・

自分のスタイルは、まだまだ、のんべえの味方でありたいわけです。

バイスサワー、なかなかハードルが高いんですよね。
リターナル瓶100円の商品は鶴岡では流通しておらず
家庭用の商品は170円で、しかも容量が多いんですよ。
まだまだ熟考が必要です。

これからも、楽しんでもらえるお店であり続けられるよう
頑張っていきますので、よろしくお願いいたします!!
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