"日本酒"カテゴリーの記事一覧
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毎度ありがとうございます!
昨年、ホワイトボードに書く前に一瞬にして完売してしまった、東根市にある六歌仙酒造の
山法師(やまほうし)純米生原酒爆雷辛口(日本酒度+28)の紹介です。
以前にも書きましたけど、お酒の日本酒度とは辛さの表示ではなく、糖度の高い低いを示す数値で
味を見分けるひとつの目安にしか過ぎないと書いてきました。
それでもこの「山法師」爆雷辛口+28は、おそらく日本酒度では日本一辛いお酒として
売り出していて、お客様の興味を引くうたい文句に当店でも注文が殺到しております。
今年もホワイトボードに書く前に、すでに一升完売しております。
やっぱり、みなさん+28というのが気になるようでして…(笑
お口に合うか合わないかは、飲んで頂いたお客様の判断にお任せするとして、
せっかく日本酒を楽しむ機会があるのであれば、ラベルや値段で判断するのではなく、
いろんな酒蔵のいろんなお酒を楽しんでもらいたいというのが当店の想いです。
通常メニューでも+20の【ばくれん】から、-21の【巴】まで日本酒度だけで見ても、
幅広いゾーンでお楽しみいただけるように常時10銘柄はラインナップしております。
ひとつの話しのネタに、+28というお酒を是非この機会にお試しいただければと思います。
ちなみに、カレーじゃあるまいし「飛び上がるほど辛い」なんてことは
まったくありません。
アルコール度も18度~19度くらいですから、スーッと口に流れて
ストンと喉を落ちていくようなキレとシャープさが特徴的なお酒です。
お酒だけで旨いというよりは、ホルモンややきとんと合わせながら、
口の中の脂分を流し込んでくれる食中酒として最適な一杯かと思います。
県内の酒蔵から、まだまだこういう面白いお酒が発売されているわけですから、
我々のような飲食店関係者はもっと取り扱うべきだと思うんですけどね。
今や山形県の日本酒レベルは、全国トップレベルなことは広く認知されてますしね。
そういえば、先日メニューに加わった「テール刺し」も好評いただいております。
今まで「豚足」や「しっぽ煮」やらと、メニューに加えても中々定着しなかった部位でしたけど、
今回は何か手ごたえを感じています。
食べやすいように切ったビジュアルと、親しみやすいネーミングが功を奏したでしょうかね。
問屋にも「最近、どうしたの?しっぽばっかり買ってるけど。」と驚かれています(笑
一皿に二本のしっぽを使いますんで、1Kg買っても4皿くらいしか提供できませんし。
テールと爆雷辛口、どちらも興味本位でも結構ですので、この機会にご注文頂ければと思います。
いつもの場所で、のんびりとお待ちしております。
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毎度ありがとうございます!
クリスマスの夜、いかがお過ごしでしょうか。
今日は朝から部活に顔を出して、午後からはカミさんと年末用の買出しに出掛け、
晩ごはんはおばあちゃんも合流してみんなで手巻き寿司を堪能して、最後はケーキの代わりに
チョコフォンデュを楽しんでと、お腹一杯のクリスマスになりました。
で、休む間もなく年賀状の作成に取り掛かり、ようやくさっき出来上がりました。
23日の祝日は恒例のお店の大掃除も終わりましたし、年賀状も完成して年末の大仕事が
すべて一段落した何ともいえない達成感がありますよね。
あとは年内最終営業日の30日まで突っ走って、期末在庫の棚卸しをやって一年が終わります。
そんな中、先週から美味しい日本酒が続々と入荷しております。
まずは、渡會本店当店限定「徳蔵」の辛口純米生原酒(通称黒ラベル)と、
竹の露酒造の「白露垂珠」純米吟醸初しぼり、
栄光冨士「仙龍」純米吟醸無濾過生原酒に
亀の井酒造「くどき上手」純米大吟醸しぼりたて、の4銘柄です。
他にも「杉勇」「三十六人衆」「十水」などの気になる新酒も
まだまだたくさんあるんですけど、いかんせん冷蔵庫に入りらないため、
入荷保留となっております。
さらにさらに、当店では初めての取り扱いとなる栗焼酎「ダバダ火振(ひぶり)」も入荷しました。
お湯割りで飲んでもおいしいですが、ロックだとより一層栗の香りが口の中に広がります。
日本酒も辛口を好むお客様が多いですけど、自分は旨口でしっかりと素材の風味の
感じられる日本酒や焼酎が好みに嗜好がすっかり変わってきました。
冷酒よりも最近はめっきりぬる燗が好みになりましたし。
なにより、大勢で飲むよりも一人でゆっくり飲む機会が多くなった気がします。
自分は家では酒を飲みませんので、仕事帰りにちょっと一杯ひっかけて帰る程度ですけどね。
時間も1時間一本勝負で、お店に入る前に代行を時間指定で呼んでおくのがオレ流です。
それだと深酒する事もありませんし、なによりお財布に優しいですしね。
というわけで、年内は30日まで営業いたします。
毎年の事ですが、この時期は代行の待ち時間が恐ろしい事になってますので、
閉店1時間前の10時で代行確認させて頂きます。
何卒ご了承くださいませ。
新年は1月5日からの営業となりますので、新年会などでのご利用をお待ちしております。
それでは、風呂に入ってテレビ録画を見てから寝ます。
ここからが至福の時間です(笑
それでは素敵なクリスマスの夜をお過ごしください。
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毎度ありがとうございます!
先日、平成27年度の日本酒新酒鑑評会金賞受賞酒が発表になりました。
山形県は17銘柄が受賞し、福島県に次いで兵庫県と同数の全国二位の受賞数となりました。
新酒鑑評会とは分かりやすく言うところの、日本酒のコンクールみたいなものです。
…うーん、さすがに、ざっくりしすぎですかね(笑
蔵によっては「飲み手が旨いといってくれるお酒を造るだけ。」と、
あえて出品などはしないという方針の蔵元もあるようです。
そこは、それぞれの考え方があっていいんだと思います。
杜氏が精魂込めて造ったお酒が高く評価されることで、働く方々の士気が上がるのも確かでしょうし、
日本酒市場で蔵の注目度が高くなることも、また喜ばしいことでもあるでしょうしね。
最近になって、また日本酒の勉強をしたくなって、たくさんの本やテキストを買ってきました。
知っていたつもりでも理解が足りていなかったり、その時には何気なくスルーしていたことが、
今になってとても重要なことだったと気づいてみたりで、新しい発見や気づきが新鮮です。
酒の師匠サノとも、池袋で開催される新酒鑑評会公開きき酒会に、二年続けて出張に行きました。
純粋に日本酒の話しを肴にして、くだらないことからまじめな話しまで、大の大人が飽きずに
いつまでも盃を片手に、あーでもないこーでもないとやってるのが本当に好きでした。 そういう飲み方というか、日本酒片手に語り合うというか、
そんな機会もすっかりなくなってしまいましたもんね。
なんとも寂しい限りです。
同じ酒を飲んで感じ方や好みが違っても、それを否定せずにお互いの
感想に耳を傾けながらもそんな時間が楽しいという、あの至福の時間。
夏でもぬる燗にハマってしまって、福鮨のカウンターに燗どうこを持ち込んで
45℃じゃ早いだの50℃じゃ熱いだの言いながら飲んでたものです。
最近、自分がハマっているのが湯田川本間商店限定にごり酒「巴(ともえ)」のぬる燗です。
43℃くらいがちょうどいいんですよ。
口に含んだときに立つ酸が、飲み込むと同時にフワーっと優しい味わいになって口の中に広がって、
喉から鼻に抜けていく優雅で優しい甘さが、なんとも堪らないんですよね。
にごりのぬる燗だと奈良県久保本家酒造「睡龍 生もとのどぶ」が鉄板ですけど、
渡會本店「巴」のぬる燗も負けず劣らず味わいがあります。
機会があれば、是非一度お試しいただきたいと思います。
日本酒飲みに行きたいなぁ。。。
さーて、これから風呂に入って寝ます。
酒でも飲んでる夢でも見ようと思います。
おやすみなさい。
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毎度ありがとうございます!
最近はブログネタになるような出来事もなく、平凡な日々を送っております(笑
毎回毎回、息子の野球ネタでも面白くないので、日本酒の話しでも書いてみようかと思います。
日本酒に興味のない方はスルーしていただいても結構ですけど、雑学程度に知っておいても損はない
内容にまとめてみたいと思いますので、よかったら最後までお付き合いいただければ幸いです。
もちろん自分なんかが講釈するよりも、もっと詳しく専門的な知識をお持ちの方もおられるかと
思いますけど、まぁここのブログを読んでくださる方向けの居酒屋親父の雑談程度に受け止めて
頂ければと思います。
実は昨日、東根市にある六歌仙の「山法師」純米爆雷 日本酒度+28という、
日本で一番辛い酒と謳う日本酒を仕入れてきたんですね。
当店でも日本酒メニューの中に+3とか+15とか-21なんていう数値が表記されています。
これは日本酒度といって、いわゆる日本酒の「辛さ」「甘さ」の目安とされている数値なんですね。
プラスになればなるほど「辛く」マイナスになれば「甘い」ということになっています。
が、そもそも日本酒において「辛い」とはどういうことなんでしょうか。
そのひとつの目安になるのが、【日本酒度】ということになります。
この日本酒度とはなにかというと、日本酒の中に含まれる糖度の比重を計るもので、
日本酒度計という計器で測定します。
糖は水よりも重く、アルコールは水よりも軽いという物理的な原理がありますので、
日本酒度が高い(+)お酒というのは糖度が低いお酒、すなわち甘くないお酒、
ということになります。
日本酒度が高く糖度の低いお酒のことを相対して「辛い」というわけです。
でも「甘くない」お酒のことを「辛口」と言ってしまってもいいんでしょうか。
実は日本酒には【コハク酸・乳酸・クエン酸・リンゴ酸】などが含まれる酸も加わります。
この「酸度」を分かりやすく例えると、同量の砂糖を入れて作った「砂糖水」(日本酒度は同じ)
を用意して、片方にはレモンの果汁(酸)をいれると、急にスッキリと飲みやすくなりますよね。
さらに、そこにフルーティな香りも加われば、どうなるでしょうか。
つまり糖度の多い少ないの目安が「日本酒度」であり、日本酒度が高いお酒は甘くないのであって
それをすべて「辛口」と言ってしまうのは少し無理があるように思えてくるわけです。
酸度とのバランスによって「スッキリ」と感じるお酒もありますし、
旨さよりも水のように無味に近いと感じるお酒もあります。
辛さの目安といわれる日本酒度は、実は「糖度」の多い少ないの測定値なのであって、
実際に辛く感じる、甘く感じるというのは、作り手の意図といろんなバランスのなかで
商品として完成されたものであり、最終的には飲み手の舌で判断されていいのだと思います。
自分は、あまり辛口と謳うお酒よりも甘口・旨口の味のあるお酒が好みです。
でも、市場的には「辛口」のお酒が多く、お客様も「辛いお酒ください。」という
注文が圧倒的に多いのも現状です。
ではなぜ、そうなってしまったのか。
それは日本酒の暗黒時代とも言われる「三増酒」と、新潟の地酒に代表される「淡麗辛口」と
いわれるお酒の登場にあります。
が、それはまた次回にしましょうかね。
随分と簡単に、随分とはしょって、分かりやすく書いたつもりですが、どうでしょうか。
昨年、同級生で日本酒の師でもあったサノが急逝し、気軽に日本酒のことを聞ける相手が
いなくなってしまいました。
でも、彼によって開かれた日本酒への探求の扉は、これからは自分なりに勉強して知識を高める
終わりなき旅路の始まりでもあります。
いつも分かりやすく噛み砕いておもしろおかしく教えてくれた日本酒の知識を、微力ながらも
やんちゃをご贔屓にして下さるみなさまへ、自分なりの表現で伝承していくことも、
彼に学んだ門下生としての使命なのかと感じています。
それが今の自分にできる、これからの自分にできる恩返しのような気がしています。
よかったら、また日本酒の話しにお付き合い頂ければと思います。
*参考文献
山形の地酒「佐野屋」主宰
日本酒アドバイザー講座テキスト
日本酒学講師 佐野洋一氏 -
毎度ありがとうございます!
このたびの熊本地震により被害に遭われた方々のお見舞いを申し上げるとともに、
お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。
山形で暮らす自分に出来ることは限られてますけど、救済募金など出来る範囲の中で
微力ですが協力したいと思っております。
一日も早く平穏な日々を取り戻せますように心から願っております。
何度かブログも書いたものの、こんな時期にこんな内容でいいものかと自問自答しながら、
なかなか更新できずにおりました。
そんな中、久しぶりに昨日入荷したばかりの日本酒の紹介をしたいと思います。
楯野川酒造の純米大吟醸『凌冴』山形県限定流通品です。
数年前に楯野川さんの販売戦略の見直しからか、数あるラインナップの中で「清流」しか県内では
販売されなくなり、その他の商品は基本的には県外出荷品として扱われていたため、
地元の日本酒ファンは購入したくても中々手に入らなかった楯野川ブランドでもありました。
実際には、酒田や余目の専門店でのみひっそりと販売はされていたんですけど、
なかなか一般世間には浸透しておらず、買いたくても買えないお酒となっていたわけです。
実はそういう販売戦略は、今や日本酒業界では当たり前のことでして、地元にいながら
地元のお酒を自由に購入できないというのは、珍しくも何ともない時代になってしまいました。
確かに日本酒の消費量が年々右肩下がりの傾向のなかで、生もの(生酒)を生産しているわけですから、
全量完売を目指し、より多く消費してくれるエリアへの販路拡大は否めないものと理解はできます。
その販売も今や特約店制度が主流になり、自社のお酒をより多く販売してくれるところと契約を結び
それ以外の酒屋には一本たりとも卸さないというのが、今の日本酒業界の常識でもあるんですね。
そんな中で、今回の楯野川の『凌冴』は山形県酒類卸(株)さんが企画され、
県内限定流通品として販売されることになった商品なんです。
もちろん数量限定ですし、なくなり次第で販売終了になるそうですが、
ある程度の本数は確保してありますので、是非この機会にご注文いただければと
思います。
昨日届いたばかりで、自分も口にしておりません。
甘いも辛いも酒造米も、まだ確かめておりません(笑
逆に、先入観なしに皆さまのストレートな感想を聞いてみたいと思っています。
数あるラインナップの中で口に出来る商品は限られているけれど、地元限定で販売されたお酒です。
皆さんにとって、旨い!と誇れる逸品なのか楽しみにしております。
今日も、のんびりといつもの場所でお待ちしております。
よかったら、ぶらりとお立ち寄りくださいませ。
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毎度ありがとうございます!
今日も、たくさんのお客様にご来店いただきました。
この不景気風の吹く最中にもかかわらず、本当にありがたいことです。
そして今日は木曜日。
そう、ナリサワくんとケンちゃんの「木曜日の男」コンビが登場かと思いきや・・・。
先々週もそうでしたけど、最近一人で来るナリサワくんに聞いたところ、
相棒のケンちゃんが体調不良により、しばらく休酒すると宣言したとのことでした。
以前にも書きましたけど、我々の商売は究極の放置プレイみたいなもんなんです。
突然、来なくなったお客様でも理由も分からず、ただ次のご来店をお待ちするだけなんですよね。
いつものように、いつもの場所で、のんびりと、ただ待っているだけなんです。
キャバクラやスナックのお姉ちゃんのように、メールで営業するなんてこともありませんしね。
最近仕入れた日本酒も、レアなお酒が多くて、ケンちゃんに是非飲んでもらいたい酒ばかりです。
そのためにも、今はしっかりと治療に専念して、体調万全でまた飲みに来てほしいと思っています。
のんびりと「やんちゃ」らしく、いつでも待ってますんで、焦らなくていいぞ、ケンちゃん。
そして、ウチは飲まなくてもOKだから、ホルモン食いにだけ来てもいいんだからさ。
まぁ、そんなワケで本日はレアな日本酒を紹介します。
まずは旧松山町にある松山酒造から
「松嶺の富士 純米吟醸」日本酒度±0です。
銘柄名はなく、成分表示そのままのレアなラベルです。
それもそのはずで、120本のみの限定販売で、
全ての瓶にシリアルNoが入ってるんですよ。
自分が買った瓶には「095」のナンバリングが、
しっかりと刻印されていました。
この松嶺の富士のお酒は、初めて飲んでみたんですけど、
濃厚な味わいの中に爽やかな香りも相まって、濃くて旨いお酒です。
シンプルな表現ですけど、濃いけど重くなくて味と香りのバランスがいいお酒というイメージです。
新商品というよりも、試験生産的な意味合いが強く、生産本数も本当に少ない稀少な1本です。
このクオリティなら、もしも次回販売があるのなら必ず購入するでしょうね。
ゆっくりと味わってこそ、その味わいに浸れる銘酒だと思います。
そして、もう1本は鶴岡市上山添にある佐藤仁左衛門酒造場から
「奥羽自慢 吟醸」日本酒度+2です。
3年前に一旦は醸造を中止した蔵が、新たな経営母体に切り替わり、
満を持しての復活醸造です。
もうひとつ「吟醸おりがらみ」も同時発売になりましたけど、
自分の好みであえてこちらをチョイスしました。
こちらは吟醸クラスの酒質のせいか、軽くフルーティなお酒です。
飲む前から鼻先に香る吟醸香が、否が応でも期待感を膨らませますけど、
実際に口に含むと、軽くて爽快で切れがいいお酒です。
以前の「奥羽自慢」のイメージからは、ちょっと想像できないくらいライトな感覚のお酒です。
とにかく喉越しよくスイスイ入りますんで、食べながら飲むという方にはぴったりだと思います。
お酒の持つ膨らみ「ボリューム感」よりも、軽快で「フルーティ感」を全面に出したイメージです。
こちらも、通年販売でないのが残念です。
是非とも、蔵元には通年販売に向けて頑張ってもらいたいところですね。
この機会に、是非ともお試し下さい。
旨い酒、たくさん仕入れて待ってるぞ、ケンちゃん!
3月4日追記
ご紹介した「奥羽自慢」吟醸は通年商品だそうです。
蔵元には、大変ご迷惑をおかけしました。
鶴岡では銀座通り「佐野屋」でのみ、お取り扱いしております。