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毎度ありがとうございます!
残念ながら、また強豪校の指導者の暴力が発覚しましたね。
秀岳館のサッカー部、東海大菅生の野球部、市立船橋のバレー部・・・
正直、こんなの氷山の一角どころか、髪の毛の先にも満たない数でしょう。
しかし、ぶっ飛ばさないと強くできないんでしょうかね、スポーツの世界は。
忍耐だの根性だのと、ぶっ飛ばされても「はい!」と服従することが勝つために必要なファクター
のように見せかけて、実は絶対服従の恐怖を植え付けてコントロールしているわけですよ。
「言ったとおりにやらないとお前なんか使わねーよ、バカヤロウ!」ということなんでしょう。
昭和じゃあるまいし、未だにそんなことやってるバカな指導者がいることに驚きです。
手まで出さないにしても、バカだのアホだの辞めちまえだの、そんな罵詈雑言は
この辺の高校野球の世界でも当たり前に見受けられます。
スポ少や中学部活の指導でもあるくらいですから、スポーツの強豪校ともなれば
「手ぐらい出ることも覚悟のうち。」で入学させなければならないと勘違いしている親も
実際には多いことにも驚かせられます。
その典型的なセリフが
「なんだったらコイツのことぶっ飛ばしてもらっても構わないんで、ビシビシ鍛えてやってください!」
などと、入学の段階でそういう暴力や暴言を受け入れる「覚悟」を持って来てることのアピールを
口にする親も多いと聞きます。
まず、これが勘違いする指導者がなくならない一つの要因です。
「オレはお前の親から了解を得てるんだ!」「文句があるなら親を呼べ!」みたいな。
そして、ある程度の結果が出てくると、それがいつの間にか「必要悪」のように容認されていく。
これ、グラウンドやコートの外でやられたら「暴行罪」が成立するんですよ、ビンタ一発でも。
どこの親でも、我が子がオギャーと産まれた時に感動した純粋な愛情や無垢な愛おしさや、
我が子の健やかなる成長を夢見たあの日の先に、強くなるために立派な選手になるために…
みたいなワケの分からん理由でぶっ飛ばされている我が子を直視できますか。
もしそれが、しつけや必要な厳しさだと言うのなら、
「必要ならオレがぶっ飛ばしますから、報告だけお願いします。」と言うべきですよ。
もしもぶっ飛ばすほどの理由があって、たとえば万引きをした、タバコを吸った、酒を飲んだ…
そんなもの指導者が手を出さなくても、親の責任だし親のしつけでしょうが。
テレビでそういう暴力の映像が流れるたびに、自分は
「何の権限があって、人んちのガキに手ぇ出してんだよ。」と言いたくなります。
「お前んちのガキが同じようにやられたら、どう思うんだよ。」と。
逆に、指導者が社会のルールを破ったら、逆に指導者をぶっ飛ばしてやればいいんですよ。
「信じてついてきたのに(預けてきたのに)、あんたは何をやってんだ!」って。
どうせ隠蔽して表に出ないんだったら。
仙台育英が甲子園で優勝し、そういう暴力や暴言を使わずに全国制覇できたという事実は
東北に初めて優勝旗がきたことよりも、新しい指導方法・新しい育成方法、新しいチーム作りの
今後のスタンダードとして、本当の意味での革命が巻き起こらないかと期待しているところです。
「おたく、まだそんなやり方なんですか。まだそんなこと言ってるんですか。」
みんなで言ってやればいい。
もう何十回と読み返した愛読書「野球と暴力 殴らないで強豪校になるために」は
機会があったら是非ともみなさんに読んでもらいたい一冊だと思っています。
本には、殴って強くしてきた指導者にも、殴られてもそれが強くなるためだと耐えてきた選手たちにも
昭和の鉄拳野球を経験してきた自分には「そう言うだろうね。」という予想通りの言葉が並びます。
でもね、もう令和の時代ですよ。
目標達成のための方法論の違いのように同じテーブルの上に並べて議論しがちですけど、
いい加減、指導者も親も目を覚まさないとだめでしょう。
暴力を正当化してはいけませんよ。
本当はこのテーマで、もっともっと書きたいことが山ほどあるんですけど、
自分にもいろいろと立場がありますんで、ここらで止めておきますね。
詳しく話したい方はカウンター越しにトークしましょう(笑
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毎度ありがとうございます!
会津名物の「馬刺し」を求めて、会津藩32万石の城下を彷徨い始めた3人です。
途中「大衆割烹 焼はまぐり」の看板を見つけて、あっさり「馬刺し」を見切って入店したものの、
残念ながらここも満席でした。
何軒か断られながらも、ようやく「居酒屋 舞酒」さんのカウンターの一番端っこを確保できました。
会津の街も休日前の平日とはいえ、飲食店はどこも満席でしたね。
そして、どの酒場も活気があります。
ようやくハイボールで一息ついて、早速お目当ての「馬刺し」を注文しました。
もも・タテガミ・フタエゴの盛り合わせで、フタエゴは赤身の部分のようでした。
赤身と脂身をサンドしてにんにく醤油で頂きます。
ねっとりとした甘みとタテガミのコリコリ感が相まって、これぞ馬刺しの醍醐味です。
十分に美味しかったですよ、確かに。
ただ、亀井鮨で脂の乗った「大トロ」をひと口つまんできた後だけに、
脂の滑らかさや舌触りはやっぱり魚には敵わない印象です。
注文した部位の違いなんでしょうけど、もっともっと真っ赤で肉汁が滴るような瑞々しさと、
肉々しさを求めている自分がいたんですよね。
新庄の「馬刺し」も同じように美味いことも、この舌が覚えていますし。
人間の舌(味覚)なんて、本当に贅沢にできているんだと思います。
感動的という点では、中野にあった今は無き名店「おかやん」で初めて食べた
「鯨の赤身」の旨さを超える一品には、未だに出会っていないかも知れませんね。
注文のたびに笑顔可愛く、愛想のいい若い店員さんに話しかけていくユウスケが
おねーちゃんのいる店に行きたいモードになっていくのが分かります(笑
もうお腹も一杯ですし、そういう展開になることも想定の範囲だったんで、ここでお会計です。
お店を出てすぐにユウスケが「Yancha」というキャバクラを発見して、突撃していきます。
が、ここも「想定外」のお休みだったんですよね。
やんちゃ対決してみたかったんですけど(笑
結果的にそのビルの一階のお店に行って、盛り上がったユウスケがボーイに怒られたりする
ハプニングもありましたけど、詳細はここでは書きませんし書けませんよ(笑
まぁ、女の子たちが可愛くてテンションが上がったのは間違いありませんけどね。
お会計も優良で、割り勘しても決して高くはなかったです。
結構な大型店でしたけど、流行っているのも納得ですね。
ただ、お店の名前は1ミリも覚えていませんけど。
ホテルまでの帰り道、案の定「ラーメン食っていきましょ!」というユウスケに付き合って
食べたくもないラーメンを食った記録がスマホに残ってました。
やっぱりね、飲んだ〆は「そば」ですよ、この歳にもなると。
だれかマジで鶴岡でやったほうがいいと思いますよ。
商売に「絶対」はないけれど、絶対にイケると思いますけどね。
「想定外」のソースかつから〆のラーメンまで、おねーちゃんのいるお店2軒を挟んで
合計7軒の会津の旅が終わりました。
翌日は8時集合で、喜多方に移動して名店「坂内食堂」で朝ラー。
昨夜もラーメンで〆たのに朝飯がラーメンて、どんな腹やねん。
余目の「八千代」のような透明のスープが特徴的で、中華そばというより「塩ラーメン」と
言われたほうが、味覚的にも視覚的にもしっくりくるのかもしれません。
飲んだ次の日には優しい味なんだけど、少しスープに角があって喉が渇く印象でした。
そう考えると、鶴岡って旨いもんがたくさんあるなぁと再認識させられます。
そういう街で飲食店を営む者の一人として、自分ももっともっと頑張って、
お客様からの「旨い!」の声を引き出さなければ!と気合いも入りました。
「他を知り、己を見直すこと。」こそが、繁盛店視察出張の本質なんだと思います。
ふとそんなことを思いながら磐梯山を見上げると、まるで月山のような佇まいに見えたんですよね。
そのシルエットや壮観さは、見慣れた月山を藤島あたりから見上げた姿に何となく似ています。
激動の幕末も今と同じように会津の町を見守り続け、人々の日々の暮らしと共に四季折々を
繰り返し過ごしてきたその山肌に、なんとなく親近感を感じたことも記しておきたいと思います。
たくさんの「想定外」(リサーチ不足ともいう)に直面しながらも、そんなハプニングも
なんだかんだ楽しみながら、なんとか無事に帰還することができました。
貴重な時間を頂きました。
また近いうちに必ずお邪魔することになると思います。
今度は桜の咲く季節にでも。
しっかりとリサーチして(笑
おわり。
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毎度ありがとうございます!
お土産を買うために鶴ヶ城会館に立ち寄り、自分はお店で使う「片口徳利」を購入しました。
木製でできた片口で軽く割れることもなく、ちょうど一合が入ります。
普段からリサイクルショップや蚤の市があれば、片口徳利があるか気にかけていたんで
いいお土産を買うことができました。
というわけで、いよいよ時刻は17時。
一軒目の「天竜」さんの予約の時間です。
口開けと同時に入店させてもらいカウンターに案内され、まずはご主人にご挨拶。
一階だけで65席あるというカウンター・ボックス・小上がりの全てがご予約で埋まってるそうです(驚
さすが会津イチの繁盛店ですねー
ブンちゃんも「1月の時点で予約してギリギリ予約が取れました。」と話してました。
大きめに刺された焼鳥と唐揚げが大きくて有名なんだそうで、それを一番楽しみにしていたんですけど、
実際にはそのどちらも注文してないんですよね。
今更だけど食べておけばよかったと思ってはいるんですけど、もの凄い数の日本酒の品揃えと
創作系の気になるネーミングの一品ものがたくさんありすぎて、肝心なものを頼んでなかったんです。
ユウスケが早くも日本酒を注文したんで、自分も燗上がりする事で有名な大七のぬる燗をもらいます。
じわーッと口の中に広がる日本酒の丸さを感じながら、しみじみ「旨いっ!」と声が出ます。
店の中央には立ち飲み用のカウンターも設置されていて、若いカップルが立ちながら日本酒を
いくつも酌み交わしている姿も新鮮でしたね。
鶴岡も城下町で酒処ですけど、ここまで若い人たちが「ごく自然に」日本酒を飲んでる姿を
自分は見たことがありません。
旨いと言われる酒をちょこっと飲んで「わぁ、おいし~」なんてシーンはよく見ますけど、
普通にビールでも飲むかのようにサラリと会話を楽しみながら酒を酌み交わしているんですよね。
しかも店内のあちらこちらでですから。
日本酒ファンが飲むというよりも、普段から居酒屋で日本酒を酌み交わす文化が
しっかりと根付いているのが分かります。
そういう風土というか土壌があるからこそ100本近い日本酒の品揃えが必要だということなんでしょう。
福島県内の地酒が約50銘柄、全国の日本酒が約50銘柄の豪華ラインナップですから(驚
山形の地酒のように、地元よりも東京などの中央マーケットを意識して出荷しているなかで、
地元での一般消費量が増えれば「地元の日本酒を地元で買えない。」などという今の状況も
変わってくるのかもしれませんけどね。
売ってないから飲まないのか。
飲まないから売らないのか。
山形の日本酒業界が抱える最大のテーマなのかもしれません。
ちなみに令和3酒造年度全国新酒鑑評会の金賞受賞蔵数の順位は
・1位 福島県:17蔵
・2位 秋田県:13蔵
・2位 兵庫県:13蔵
・4位 新潟県:12蔵
・4位 長野県:12蔵
・6位 山形県:11蔵
・7位 広島県:10蔵
で、福島県は9年連続で日本一の座に輝いているわけです。
より旨い日本酒を探求し、お互いが切磋琢磨し、地元で飲んで地産地消が成立する…
そこになにか大きなヒントがあるような気がします。
そしてメニューを見て驚いたのが、いわゆる甲類焼酎が見当たらないんです。
庄内は「爽」がどこにでもありますし、他の土地でも「鏡月」や「JINRO」なんかは
とりあえず置いてあったりするんですけどね。
あまり特徴のない甲類焼酎よりも飲むなら芋や麦や黒糖を、それよりも地元の美味い日本酒を飲む、
ということなんでしょうね。
焼鳥や唐揚げを頼むことを決して忘れていたわけではなく、たくさんの日本酒に合わせて
より旨さを引き立ててくれそうな一品を探しているうちに、口の中のモードが変わってしまって
頼めなかったというのが正直なところです。
じっくりと堪能したというよりも、圧倒されたという表現の方が的確でしょうね。
野球で言ったら5回コールドゲームみたいなもんです。
あっという間に満席になり、店内も慌ただしくなったきたところで次なるお店に移動します。
二軒目は、会津でも老舗の鮨屋「亀井鮨」さんへ。
店内には高校野球や地元シニアの集合写真がたくさん飾られていて、作新野球部OBの大将に
ご挨拶させてもらいました。
海なし地域の会津は鮨の旨いところとしても有名で、各店が独自ルートでネタを仕入れて
こだわりの握りを提供してくれます。
日本海の魚を食って育った自分でも、ひと口食べて旨い!とすぐに声が出ます。
厚く切られたネタとホロリとほどけるシャリとのバランスは、もう芸術品ですよ。
そこに福島の地酒ですもん、幸せすぎます。
カウンターには、息子さんが山形で高校球児だったというお客様もいらしたりして、
時間が許すなら高校野球ネタであと5時間くらいはいれたと思います(笑
でもね、ここまでウーロンハイも飲まずして、ずっと日本酒ですからね。
当然のことながら、ちょっとづつ崩壊していきます。
「あ、馬刺しを食べてない!」などと、思い出さなくていいことは急に思い出します。
というわけで、海なし会津の最高に旨い鮨を堪能して、次は「馬刺し」を目指して彷徨います。
もちろん千鳥足×2 + シラフ×1で。
つづく。
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毎度ありがとうございます!
会津若松のど真ん中に豪壮な構えで建つ鶴ヶ城を、もっとゆっくりじっくり見学したかったんですけど、
天守閣には残念ながら登ることが出来ず、後ろ髪を引かれる思いでお城を後にしました。
桜の咲く季節にでも、もう一度カミさんとカールを連れて訪れたいと思いましたね。
「想定外」の事故渋滞に巻き込まれ会津到着が2時間遅れてしまったため、昼食をとるタイミングを
完全に逃してしまっていて、ユウスケが「何も食ってないんで腹減ったっスね!」と騒ぎ出します。
息子が会津にいるオサムちゃんからの情報で味噌蔵の「満田屋(みつたや)」で味噌田楽でも
軽くつまんで小腹を満たそうと思ったら、なんと水曜日が定休日でした。(´;ω;`)ウッ…
ならばと、すぐ近くの末廣酒造に酒蔵見学に行こうと思えば、なんとすでに営業終了してるし(泣
そんなことってあるの?
全然予定通りにいかないじゃん!
「だったらもう、その辺の食堂で一品料理をつまみに瓶ビールでやろうよ。」と、
会津名物の「ソースかつ丼」のアタマだけを目当てに一斉にググりだします。
が、どこも14時で終了してるお店ばかりなんですよね。
すると、一軒だけ近くで営業してる食堂を発見して「もうそこでいいんじゃね?」と
ブンちゃんが車を駐車場に滑り込ませます。
「この辺の食堂でソースかつ丼がない店なんてないですから。」という会津出身のブンちゃんの
言葉を信じてとりあえず瓶ビールを注文すると、瓶ビールはスーパードライなんだそうです(笑
メニューにサッポロ生ビールと書いてあったんで、瓶もサッポロかと思いきや、まさかのアサヒ(汗
しかも、ブンちゃんから「体調不良のため、今日はノンアルで付き合います。」宣言まで飛び出します。
飲まないサッポロの営業と、アサヒスーパードライで一杯目を乾杯するという、カオスな状況。
ま、ま、気を取り直して「早速、ソースかつ丼のアタマだけもらおうか。」
「え?あれ?」
「どうした、ユウスケ。」
「マスター、【ソースかつ丼】自体がメニューにないっス。」
「えーっ!!」
「ブンちゃん、どういうことよ?」
「あ、いや、おかしいな。」
ざわつく一行に気づいたのか、食堂のご主人が「なんだったらソースかつ、出来ますよ。」と
優しく声をかけてくれたんですよね。
「ありがとうございます。わがまま言って申し訳ないです。観光で来たもので。」と
丁寧にお礼を言って、他にも何品か酒のアテになるようなものを一緒に注文します。
「お待ちどうさまでーす。ソースかつです。」
「おー!やったー!」
「はい、どうぞー!」
「・・・。」「・・・。」「・・・。」
こ、これが会津名物のソースかつなの?
うーん、普通にソースを掛けたとんかつにしか見えない。
なんか、カツごと秘伝のソースにジャボンと潜らせてヒタヒタになってるイメージだったんだけど。
それでも、わざわざ作ってくれた「ソースかつ」も肉厚ですごく美味しかったですよ。
ただ、日本全国どこでも「とんかつ」と呼ぶこのビジュアルは、正直「想定外」でしたね。
その後、何を話したかは覚えてません。
ただ、車に戻ってから「あれが会津名物のソースかつなの?」
「いや、ソースかつ丼のアタマではないです。」
「普通のとんかつにソース掛けたのと、どこが違うの?」
という問答をブンちゃんと何度も繰り返したのだけは覚えています。
もちろん、ちゃんと全部美味しく頂きましたし、ご主人の優しさも有り難かったです。
どうもご馳走様でした!
なんだかしっくりこない展開が続くなか「もう、今のうちにお土産買っちゃおうぜ。」
一行は鶴ヶ城そばのお土産屋さんに向かって車を走らせたのでした。
ここまで、何ひとつ思い通りに行ってません(笑
つづく。
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毎度ありがとうございます!
臨時休業を頂いて、会津若松市に行ってきました。
今回の旅の相棒は「焼鳥あばれん坊」のユウスケとの二人旅です。
ユウスケも独立してから8~9年は経っていますから、もう一人前の店主ですよね。
調理技術もさることながら、感覚や感性といったアンテナの感度が抜群に良い男なんで、
そんな感覚をすり合わせながら久しぶりに飲めることも楽しみにしていました。
集合時間は午前9時。
ユウスケの自宅まで自分が迎えに行くことになっていました。
2日前からの寒波の影響もあって少し早めの8時半に出発したんですけど、屋外に止めていたD:5を
久しぶりに動かしてみると、300mほど先の信号待ちでストンをエンストしたんですよ。
バッテリーチェックランプが点いていたんですけど、再始動すると一発でかかったんで、
しばらくぶりに動かしたんでバッテリーが上がり気味なのかな、くらいにしか思ってなかったんです。
またエンストしないようにニュートラルに入れて少し吹かしながら、ゆっくりと発進したんですけど
今度はキュルキュル音がして明らかに吹け上がらないんですね。
「あれ?なんかおかしいぞ。」と思ったら今度は何か焼き付てる臭いがしてきたんですよ。
ビニールが焼けているような、モーターが焼き付いているような、とにかくイヤな臭いです。
止まるにも朝の通勤ラッシュで思うようにはいかず、ユウスケの自宅までの2kmを自走して
なんとかかんとか辿り着きました。
出てきたユウスケも「なんか臭くないっすか?」とその異変に気づきます。
ボンネットを開けて覗いている間にイヤな臭いは消え、すでにキュルキュル音は止まっていたし、
煙や発火も見られなかったんで、このまま出発することにしたんです。
すでに出発から「想定外」の波乱含みの展開です。
この時、甲子園の応援帰りの高速で当時乗っていたアルファードのファンベルトが突然切れて
とんでもない展開になったことを思い出してました。
とにかく確証はないけど、無事に行って帰って来れることを祈るだけです。
いざ高速を使って月山道も越え、上山を過ぎて南陽に入ろうかという手前のトンネルで、
今度はハザードを上げて緊急停止。
トンネル内の工事かなんかで片側通行でもしてんのかな、なんて思っていたら
後ろからパトカーは来るし、消防隊員が消火器を担いで行くわ、救急隊員がストレッチャーを
押して行くわで、明らかにトンネル内事故だと気づきました。
初めて事故渋滞に巻き込まれましたけど、トンネル内で身動きもとれず先の状況が全く分からないまま
時間だけが過ぎていくのがどれだけ不安なことか。
ユウスケが車から降りて少し先を覗いてみると、100mくらい先に事故車両があるようで、
救急車や消防隊員でどんな事故なのかは見えなかったと言います。
不思議なもので、こういう時に限ってトイレに行きたくなってくるんですよ。
後続の車から降りてきた男性もトンネル内にトイレがあるのかを歩いて探しているようで、
「トイレを我慢してるのが女性なもんで・・・」と困惑していました。
行き交う消防隊員や機動隊員に「今、どんな状況ですか?」と声をかけても
「いま事故の処理をしていて、まだ再開のメドはたってません。」と言うばかり。
30分・・・1時間・・・1時間30分・・・
このまま夜になるならいっそ会津に行くの止めて山形で一杯やって帰ろうかな、なんて
邪な考えも思い浮かんでいたら、2時間経ってようやく車が動き出しました。
まだ会津までの半分ですよ。
すでに到着予定時刻だった12時30分を過ぎてから車が動き出し、今度はここから国道121号線を
まだ2時間近くは運転しなくてはならないわけです。
自宅を出たのが8時半、会津のホテル駐車場に無事に着いたのが14時すぎ。
運転嫌いの自分が6時間近くも運転しての道のりは正直「想定外」でしたけど、
無事にメーカー担当のブンちゃんとも合流して、まずは楽しみにしていた鶴ヶ城に向かいます。
天守閣は復元されたものとはいえ、石垣や城を囲むお濠は当時のままのところも多く残っていて、
江戸時代から幕末にかけての激動の時代にもこの場所に建ち、変わらず会津の城下を見下ろして
いたのかと思うと、その凛とした姿になんだか身の引き締まる思いがします。
もちろん天守閣に登って、9代藩主・松平容保(かたもり)の気持ちになって会津の街並みを
望むつもりでいたんですけど、4月29日まで天守閣の修復工事が行われていてその願いも叶わず。
今回の出張の中でも楽しみにしていた鶴ヶ城だっただけに、これも残念な「想定外」でしたね。
まあまあ、こういうことは旅ではよくありますから。
あんまり焦らずのんびり行きましょうか。
・・・なんて余裕かましてるのも今のうちです。
「想定外」の旅はまだ始まったばかり。
つづく。
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毎度ありがとうございます!
今日と明日は臨時休業となります。
以前から告知していた通り、会津若松市へ出張のためお休みいたします。
今回の旅の相棒は「焼鳥あばれん坊」のユウスケ。
ユウスケと泊りがけで出張に行くのも何年振りでしょうか。
まだゴウも生きていて、エリア担当のカサマツくんとの珍道中も懐かしいです。
ビールメーカーとしては自社取り扱い店舗ならば、誰と行っても問題ないのかもしれませんが、
自分にとっての「繁盛店視察出張」というのは、仕入れ先の酒屋単位が基本だと思っています。
サノでもゴウでも、もしもまだ生きていて一緒に繁盛店視察出張に行くとしたら、きっと
「必ず自分の酒屋と契約しているお店と行くのが当たり前。」と言うでしょうから。
たとえば、今回の会津出張でサッポロの取り扱い商品のワインを試飲したとします。
それがきっかけで、自分のお店でも提供したいと思った際に、最低入荷本数の制限とか
ケースやロット縛りのある商品もあったりするんですね。
そんな時に「ウチで半分買うからお前のとこも半分使ってみないか?」みたいな話になるわけです。
逆に、1本からでも購入できるけど、在庫の管理や諸々のことを加味して、どうせならその商品の
仕入れ先店舗を一気に増やしたいという酒屋側の思惑もあったりします。
適当に飲んでいるように見えても、それはれっきとした商談に変わりはありません。
ゴウが生きていれば、当たり前のように今回の出張にも同行しているはずです。
ゴウは亡くなってしまったけれど、ゴウを感じてゴウの生前と同じように付き合っていくことは、
我われ本間商店から仕入れている飲食店仲間にとっては当たり前の感覚なんですよね。
そしてなにより、メーカーとの交渉や付き合いは酒屋を経由して、というのが絶対的基本だと
サノにもゴウにも教えられてきました。
自分もその通りだと思います。
弟子のユウヒも連れて行ってあげたいところですが、仕入れ先の酒屋が違うので仕方ありません。
ユウヒにも自分の考えがあって酒屋を選んだんでしょうから、それは別に問題はないんですけどね。
というわけで、そろそろ支度して出発します。
油断していたら一面真っ白の冬景色に逆戻りですもんね。
安全運転で行ってきます。
どんなドラマが待ってるんでしょうか。
それはまたブログで報告させてもらいますね。