『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

開業当時のはなし
毎度ありがとうございます!

最近の雪のない天候に、このまま春になんねぇかなぁなんて、
甘い期待を見透かされたのか、今日の最高気温が-2℃、最低気温が-3℃という
驚きの寒さにテンション下がりまくりなワケでして・・・。

「こういう飲み屋をやってるとお客様とモメることないの?」と、よく聞かれます。
そういう話って聞きたいもんなんですかね。
結構あるにはあるんですけど・・・、まぁ差しさわりのなさそうなトコの話しをひとつ。

これは開業して、まだ2ヶ月目くらいの時の話しです。
会社の社長と思われる60歳くらいの偉そうな感じの方と、
その部下の方の2名様でご来店頂いたことがありました。
で突然、「おい!ここは何がうまいんだ?」といきなり喧嘩調でかましてくれます。
いくらこっちが客商売とはいえ、いきなり「おい!」はないでしょう。
こっちも完全に戦闘モードですよね。

今は「やきとん」で豚にこだわってますけど、昔は七輪で「牛タン」を出してたんで、
「一応、牛タンをオススメしてますけど・・・」
「じゃソレ出してみろ。」
出してみろって・・・どんだけ上からなんよと、思いながらもお出ししたんですよね。

開業当時は自分的には、厚いばっかりで全然美味しくなかった牛タンを、
肉の厚さにこだわって出してたんです。
「焼肉より薄く、しゃぶしゃぶより厚く」をコンセプトに口の中でプァ~と広がるように
ミリ単位で肉屋に注文して試行錯誤して完成した一品でした。

「お待たせしました~」と手元にお出ししたものの、箸で肉をつまみ上げ
「おい!牛タンをこんなに薄く切りやがって。なんだコリャ。」で、完全にキレちゃいました。
「ちょっと、お客さん。食べてから、ウマイマズイ文句言うならまだしも、食べもしないで何が分かんの?」
「イヤなら帰ってもらっていいよ。だいたい、さっきから、おい!ってこと、ねぇんじゃねーか!」
くらいは言っちゃいましたね。

eyes0949.jpgそしたら、あまりの自分の剣幕に、隣にいた部下の方が
「そうですよ社長。マスターの言う通り、食べずに文句は失礼ですよ。」って
言ってくれたんですよね。
「そうか。そんだけいうなら食べてみるか」って一切れ食べたんです。
「・・・。おい・・・旨いな。」
「あ、ありがとうございます。」

でも、さすがに来店はこれっきりだと覚悟してたんですけど
実は、そのお客様は今でも通って頂いております。

人と人との交わりって、どこでどうなるか分からないもんですよね。
相変わらず「おい!旨いなコレ」って感じでイチイチ偉そうなんですけど
なぜか気に入ってもらったんでしょうね。ありがたいことです。

他にもいろいろありましたけど、あとは本当にシャレにならない話ばっかりなんで勘弁してください。

寒いですが、春はすぐそこです。
風邪などひかぬよう、ご自愛下さい。

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