『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

二つの夢
毎度ありがとうございます!

おとといの夜、甥っ子二人が店に飲みに来てくれました。
兄の息子は美容師をやっていて、姉の息子は飲食店で働いています。

20代半ばで歳も近くて仲も良く、お互いが将来独立を夢見て頑張っています。

自分は修行をせずに独学で開業した身ですので、独立までのプロセスに関しては
あまり大したことはアドバイスできません。
だけど、二人の話を聞いていると、そもそもなぜ商売をやりたいのかがあまり伝わってきません。

なんかふんわりとして、漠然とした言葉しか出てこないんです。
まだ若く自分のこれからの人生には、まだまだいろんなチャンスがある中で、
なぜ敢えて商売をやりたいのか、その答えを聞いてみたかったんですけどね。

技術だけでもダメだと思うし、もちろん理想だけでもダメだと思うんです。
商売には、感性とバランス感覚、そして気持ちの余裕が必要だと思うんですよ。

どちらも将来の自分に対して、今出来ることをやっているのか?と聞いても
日々の仕事を頑張ってる、としか返ってこないんですね。

日々の仕事を頑張るのは、給料を貰って今を生きる自分にとって当たり前の事でしょう。
そこで得た経験則でレベルアップしていくのも、当たり前ですよね。

自分は、将来独立を目指すなら、毎月少しづつでもいいから貯金していくべきだと思っています。
100万とか金額を目標にしてもいいだろうし、毎月1万を5年間とか期間を決めてもいいでしょう。

時にはどうしても、その貯金を崩さなくてはならない場面もあるかもしれません。
その時は、それでもいいんですよ。

毎月毎月、将来の独立のために、今の自分が出来ること…
そして、その履歴・足跡を通帳に残しておくべきだと思うんですね。

開業に300万円が必要だとしたら、自己資金もなしに金融機関からいきなりお金を借りる
という考えの若い人が多いように思うんですよ。
開業時の借金は大賛成なんですけど、自己資金0円というのは少し甘い気がします。

家族に借りて頭金を作るなんて話しもよく聞きますけど、商売をやろうと決意した時から
極端なことを言えば1000円でもいいから貯金しておくべきなんですね。

その通帳の履歴が、覚悟と気持ちの準備につながっていくものだと思うし、
心配する家族や身内を説得する材料にもなると思うんですよね。

「リスクはあるけど独立したい。」
「金はどうすんだ?貯金はあるのか?」
「貯金はないんで銀行からお金を借りてスタートしたいと思ってます。」
「独立しようと思った時から、なぜ貯金をしてこなかったのか。」
「給料が安くて貯金はできませんでした。」

できないはずがないでしょう。
たった1000円すら貯金ができないはずがありません。
貯まった金額のことじゃないんですよ。
貯めてきた時間とその足跡を見たいわけです。
口先だけじゃなく、何年も前からの自分の夢に対する準備と覚悟を。

二人とも、貯金はないといいます。
だったら今から始めればいい。
焦る必要はないんです。

タバコを買う金があるなら、いい服を買う余裕があるなら、
将来の自分自身のために貯金してみろ、と。

貯めたお金は、開業時の準備金になるだけではなく、源泉徴収されない税金のための準備や、
自分自身で支払っていく年金と国民健康保険の管理や運用の訓練にもつながります。
自分に甘くて、売り上げをそっくり使ってしまって税金が払えないなんて自営業者が
たくさんいることも知っています。

いつか商売を始めるなら、甥っ子たちにはそうなって欲しくはないじゃないですか。

彼らには、まだまだ可能性も時間もあります。
いつか開業する日を自分も楽しみにしながら、
時には厳しく彼らの夢を見守っていこうと思います。

今日は雨の鶴岡です。
その雨を憂うよりも、受け入れる余裕が欲しい。

今日も一日頑張ります!!

 




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