『笑顔の中に美味さあり。』

やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ

相棒を手に
毎度ありがとうございます!

今日から学校が再開することになりました。
珍しく時間より早く起きてきた息子が「お父さん、髪切って。」と言います。

なにかの節目に気合いを入れたいときは必ず坊主にしていきます。
青剃りみたいなボウズは部で禁止されていますので、今日は6.5mmの長めで刈ってやりました。

中学まではスポーツ刈りでしたんで、近くの1000円カットの床屋で切ってましたけど、
高校になってからは、毎回自分がバリカンで坊主にしています。

刈っている間、たいした会話はしません。
何を聞いても「おう。」とか「うん。」と返ってくるだけです。

そんな庭先での息子の頭も、あと何回こうして坊主にしてやれるんだろうかと思うと、
やっぱり寂しい思いがこみ上げてきます。

コロナの影響を受け、春季大会の出場は辞退となりました。
試合二日前の出場辞退となった幻の春季大会となってしまいましたけど、
春季大会の登録メンバーを知りたくて、自分よりも偉くなった審判部のスガイにお願いして
パンフレットの写メを送ってもらったんですよ。

#20 イシカワカンタロウ 鶴岡四

まさかベンチ登録になっているとは1ミリも思っていなかったんで、本当にビックリしました。
確かに大会前からAチームに入って練習してるとは言ってましたけど、ブルペンキャッチャーですよ。

それまで一度たりとも公式戦に出たことはありませんし、ベンチ登録にすらなったことがありません。
公式戦用のユニホームを着たことも、試合用の帽子をかぶったこともありません。

春の地区予選はいろいろな選手を試す時期ですから、これがベストメンバーではないことぐらい
20年以上もOBとして現場を支えてきた自分にはわかっています。

それでもね・・・、それでも素直に嬉しかったんですよ。

スガイに送ってもらったパンフレットに息子の名前を見つけた瞬間、
酒田に向かう車をひとりで運転をしながら、不覚にも涙がこぼれそうになりました。

毎日毎日たくさんのピッチャーの球をひたすら受け続け、買ってあげたキャッチャーミットが
わずか1年で捕球面に穴が開いていたことも自分は知っていました。

「春は残念だったけど、穴が開くほど受けてきたお前を監督は評価してくれたんじゃね?」
「わかんね。穴が開いたのはきっとオレの捕り方が悪いからだよ。」
「だったとしても、もう一回気合い入れて夏にまたベンチに入れるように頑張れよ。」
「うん、わかった。」

コロナ自粛の最中に親バカで、いや、バカな親ですいませんです。

背番号20番を付けた息子のユニホーム姿を見たかったですけど、最後の夏に賭けます。
その時にベンチの中に息子がいようがいまいが、仲間と一緒に走り続けた時間を思い出して
後悔しない最後の夏にしてほしいと心の底から思っています。

今から新しいキャッチャーミットは買いません。
穴の開いた部分はスポーツショップでミシン補修してもらってきました。

穴の開いたミットは、それだけたくさんの球を受けてきた自分の努力の証です。
苦しい時もつらい時も、雨の日も雪の日も一緒に戦ってきたミットは息子の支えになるでしょう。

練習再開の目途は立っていませんが、最後は思いっきり野球をさせてあげたいものです。
最後の最後までボロボロの相棒(ミット)を手に、チームのために勝利のために!
もう一度、ここから這い上がってやれ!!



コメント

1. 泣けるお話です、、、

素晴らしいお話です。
もらい泣きさせていただきました。
オーシャンゼリゼと共に鶴岡東と息子さんの活躍を期待してます。

2. 無題

自分も高校球児を持つ父親です。
嬉し涙は我慢しなくていいと思います‼️
自分は悔し涙ばっかりですから
せがれさん‼️本当に頑張ったんだと思います。
背番号 おめでとうございます

3. >池ちゃんさん

そんなに素晴らしい話しなどではなくてですね・・・

ベンチに入ると思っていなかった春季大会が
まさかの登録になっていて、それがまさかの
辞退になってしまったという大どんでん返し(笑

最後の夏の大会に向けてラストスパートでいきますよ!!
応援よろしくお願いします。

4. >名無しさん

コメントありがとういございます。

同じ高校球児の親としてお互いに頑張りましょうね。
息子も夏の大会を残すだけになりましたけど、
もう一度メンバー入りできるように最後までやり遂げてほしいと思っています。
見ることのなかった背番号でしたけど、パンフレットは大事に保管してあります。
ありがとうございました!
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