"地方にて"カテゴリーの記事一覧
-
毎度ありがとうございます!
早朝から鶴岡を出発して埼玉県熊谷市で娘のタントを受け取り、鶴ヶ島市のディーラーに
売上にもならないのに2回もお手を取らせ、寮まで帰る娘のテールランプを見送ったのが
すでに17時30分。
旧友のタダシとは中野北口で待ち合わせしていました。
東武越生線~東武東上線~山手線~東西線とスムーズに乗り継いでも1時間10分かかって、
中野についたのは、すでに19時を回っていました。
タダシは、ガキの頃からずっと遊んできた仲間です。
若い頃は酒癖が悪く、飲めばケンカ、飲めばトラブル、警察沙汰も珍しくありませんでした。
シラフでは何ともないんですけど、少しづつ酒が回るとトークや表情にある特徴が出ます。
まぁ、勢いがつくというんですかね。
そのサインは見逃せないんですよ。
久しぶりの中野の夜は雨でした。
でも数年ぶりに訪れた中野の雰囲気に、傘も差さずにテンションが上がっていました。
最初に訪れたのは「立ち吞み十七番地」。
ここはタダシ同様に、ガキの頃からツルんできた同級生ヒロユキの息子ミサキが
店長として切り盛りしている焼鳥屋です。
もちろんミサキが生まれたときも知っていますし、ミサキのスポ少時代に会った事もあります。
先客は1名でしたが、こじんまりとしたいい雰囲気のお店です。
焼き場の目の前に陣取り、焼鳥の盛り合わせと鶏の白レバーのちょい焼きを頼んで、
白ホッピーで乾杯です。
正直、美味しかったですよ。
串も丁寧に焼いていましたし、タダシが頼んだチャーハンも美味しかったです。
途中で先客も帰り、同じく鶴岡二中出身のスタッフ「タクヤ」を含め4人全員が鶴岡人という
魔の庄内弁タイムに突入したあたりからタダシに勢いがついてきてるのがわかります。
「兄ちゃんたちも、なんか飲めっちゃ!」
「いただきまーす!」
何回乾杯したのかな。
そろそろ次に行きたいお店もあるんだけどな・・・
などと思いつつも、勢いのついたタダシは誰も止められません。
「よし!もう店閉めて、お前らも次さ行くぞ!」
「はぁ?まだ夜の9時だぞ、しかも土曜日の。」
「だって、客いねーじゃん。今日はもう誰も来ねって。よし、お前ら準備しろ!」
「ウッス!」
ウッスって、おいおい大丈夫なのかよ。
土曜日だぞ、マジで。
タダシの勢いに押されたのか、ご馳走になったビール3杯でモードが変わったのか、
ミサキとタクヤも、あっという間に帰り支度が完了してます(驚
「タダシさん、すぐ近くに藤島出身の店長がやってる居酒屋ありますよ。」
「ふじしまぁ~?よし、そこ連れでげっちゃ!」
「ウッス!」
完全に昔のタダシに戻っています。
オレ、まだ一軒目なんだけどなぁ・・・
中野、楽しみにして来たんだけど・・・
なんて、言える雰囲気はありません。
もう二軒目の店の名前もチェックしてないんですから。
なんか藁(わら)焼きが有名なお店だそうで、美味しかった記憶があります、確かに。
店員さんの愛想や、お店の雰囲気も良かったですし。
ただ、何年か越しの中野で、もっと街の雰囲気や新規開拓したかった自分の思惑とは裏腹に、
大きなうねりに飲み込まれてしまう自分にもう気づいていて、諦めモードっていうですかね。
もう自分が舵を切れる雰囲気ではなくなってしまった現実を受け入れながら、やけになって
繰り返し出されるざくろ酢サワーを煽っていました。
もういいや、今夜はどうにでもなれ。
なんて思っていたら、そう、本当にここからどうにでもなります。
このあと、お店を出たところでキャバクラのキャッチにつかまります。
このままバックレようかと思ったら、後ろから「こっち、こっち!」と連れ戻されます。
田舎の若いもん引き連れて、結局4人で2時間はいたのかな?
次々とおねーちゃんが入れ替わって、店の子たち全員来たんじゃね?ってくらいにズラリ並べて
そのたびに「キミもなんか飲めば。」なんてカッコつけちゃってるんですから。
会計が6万か8万だった気がします。
会計表に丸い数字がチラッと見えたんで。
当然若いやつらに払わせるつもりはありませんから、我々がピッとカッコつけるわけですよ。
タダシも自分からは半分も受け取らなかったですけどね。
20代の頃は、そんなカッコつける飲みが当たり前でした。
カッコつけて翌日に後悔する、この繰り返しですよ。
もちろん、隣に若いおねーちゃんが座って盛り上げてくれれば、楽しいいですよそりゃ。
でも、虚しいじゃないですか。
旨いもんも食ってないのに、カッコだけつけて何万円も払うの。
だからスナックやキャバクラは行かない、行きたくないというスタイルでやってきたんですけどね。
タダシの流れに身を任せ、久しぶりにため息の出る会計を払って、
締めに「串かつでんがな」じゃねーつうの(笑
「ため息でんがな!」
でもね、串かつは旨かったです。
そういうチープで庶民飲みが落ち着くんだよなぁ。
もう立派なオッサンだし。
娘よりも若い子のミニスカート見たって、面白くも何ともねーもんな。
「にぎにぎ一」にも「ぢどり屋」にも、チラッとでいいから行きたかったですよね。
「おかやん」は休みだったのかな、シャッターが閉まっていた気がします。
世田谷まで帰るタクシーでもカードが使えないことで、一触即発モードになるし、
若い頃の飲んだ帰り道を本当に思い出して、むしろ懐かしくなりましたもんね。
通いなれた懐かしい世田谷のマンションに着いて、殺風景な部屋に布団を並べて敷いて
昔話から最近の同級生事情なんかを話しながら、いつの間にか寝落ちしてました。
行きたいところ、食べたいものは叶わなかったけれど、旧友との再会と無駄遣いして後悔した朝や
二人で山手線の車内で庄内弁で喋る姿も、どれもみな懐かしく若い頃を思い出させてくれました。
夏に開催する同窓会の話しもできたし、自分の短かった東京暮らしを語るうえで、
タダシと世田谷のマンションは絶対に褪せることはないんだと実感させられましたしね。
そう考えてみれば、タダシの勢いと流れに身を任せて大枚をはたいた事も悔しくはありません。
ただ、次はきっと横浜に行きますけどね、間違いなく(笑
いつまでも旧友として仲良くできること、
いつまでもバカな飲み方をしてしまうこと、
そんなことが嬉しかったりするものです。
ちょっと違う展開にはなってしまったけれど、それはそれで慌しくも楽しい二日間でした。
次は、いつ遠征に行けるんだろうか。
次は、タダシに連絡するのはやめておこうかな(笑
-
毎度ありがとうございます!
土曜日にお休みをいただいて、埼玉県熊谷市まで娘の購入した車の納車に立ち会うために
久しぶりに電車に乗って行ってきました。
カミさんと息子は、今日からスタートする高校生活・新職場に備えて愛犬カールと一緒に留守番です。
実は、のんびり構えていたんですけど、3月最後の週末で格安ホテルがどこも取れません。
入学式や入社式を控えての激混み時期のタイミングだったようです。
東京には小学校からの同級生と大学時代の同期が住んでるんですけど、ただ寝るだけでいいし
奥さんへの気遣いも不要ということで、都内に二つのマンションを持っている幼馴染のタダシの
ところに一晩泊めてもらうことにして、朝一番5時46分発の特急いなほに乗り込みました。
前日もお店が忙しく、洗い物や片づけをスタッフに任せて帰宅したのが11時。
すぐに風呂には入ったもののなかなか寝付けず、3時間くらいで目が覚めました。
社会人3年目となる娘から「生活が不便だから軽自動車を買いたい。」と相談されてから1ヶ月。
しっかりと貯金して準備していたそうで、反対する理由はありませんでした。
もちろん、事故や故障などの心配事は増しますけど、いつかは車に乗るわけですから、
いつまでもそんなことも言ってられません。
むしろ埼玉の奥田舎で急斜面に建つ寮住まいでは、車がないと買い物ひとつが不便で大変なのは
何度も行ってますから十分に知っています。
今回の車の予算は50万円。
車検が残っていてナビ・バックカメラ・地デジ・ETC付きのダイハツタントという条件です。
ここで悩んだ点は二つ。
鶴岡で知り合いからの車屋さんから購入して、自分が埼玉まで乗って行ってくか、
あるいは埼玉県内の中古車屋さんをネットで探して、車を自分が取りに行くか、の選択です。
ナビやカメラの取り付けは、地元の佐藤タイヤがバックについてるんで安心なんですけど、
この時期の中古車市場ですから、自分の判断で購入は決めたいところでした。
総合的に考えて、今回は埼玉県内を条件にネットで購入することにしました。
すると良さげなタントが二台あります。
一台目は、今年9月に車検が切れるけど高年式、でも走行距離は9万キロで55万円。
二台目は、車検が丸々2年つくけど少し年式が古く、でも走行距離は5万キロで36万円。
娘とも相談して、初めての車だしなるべく低予算で上げた方がいいということで、
36万円のタントに決めました。
もちろん、ネットで買うからといってポチッとやって終わりではありません。
事前の在庫確認や不具合箇所の確認やら、会社HPの内容や担当者の雰囲気や言葉使いなど、
実際に会わずとも電話のやり取りでも、ある程度信頼できるかどうかは分かるものです。
今回の中古車屋さんも実際に会ってみて、本当に良い方で助かりました。
ワイパーゴムにオイルとエレメントも交換してくれてましたし、バンパーについていたコスリ傷も
なるべく目立たないようにタッチアップしておいてくれました。
ナビやバックカメラとETCは付いていなかったんで、ヤフオクで自分が買い揃えて送ってやり、
工賃含めて総額44万円、車検が丸々二年付いてのお車の完成です。
ミナミさん、大変お世話になりました。
早速、寮のある毛呂山町までナビを操作して出発します。
途中、ETCの再セットアップのためにイエローハットに寄って、ハンドルカバーだの
ルームミラーだのエアスペンサーだのを楽しそうに選ぶ娘とは対照的に、油膜取りスプレーや
タッチアップ、それに極細コンパウンドと洗車道具を買ってしまう自分(笑
でも、そういうのが、また楽しいんですよね~。
1ヶ月前から作らせておいたETCカードも持参させ、実際にゲートが開くのか音量の確認も含めて
一区間ですけど高速に乗ることにしたんです。
「もう少し音量は高いほうがいいかなぁ。」なんて言いながら高速を乗っていたら、
なんか段差のたびに後部ドアからカチャカチャ音がするんですね。
故障というよりも、何かが触れてるというか擦れてるというか。
これからもきっとお世話になるだろうということで、鶴ヶ島のダイハツディーラーに行き先を変更し
早速見てもらうと、窓を上下させるクロスステーのビスが緩んでいたとのことで、
無料で修理してもらいました。
土曜のお昼で、しかも激混みのお客様のなか、すぐに対応してくださった整備士のサトウさん、
ありがとうございました。
「お父さんがいてくれて助かったよ~」なんて会話しながら寮に帰って、
お昼を食べるついでに、いらない洋服を売りたいからと紙袋5個も持って出てくる娘(笑
「こういうことも、車がないと今まで不便だっただろうなぁ」と思いつつ、
そういえばフォグランプ点くのかな、なんて急に思いだしてライトON!
ヘッドライトもスモールランプもフォグランプもちゃんと点いてるのを確認して車内に戻ると、
ん?あれ?メーターパネルが光ってないじゃん!
何度もONOFFを繰り返してみても、メーターパネルに灯りがつく変化がないんですよね。
これはメーターの球切れだと思って、熊谷の買ったばかりの中古車屋さんへすぐに電話。
「お近くのディーラーに持ち込みできませんか?支払い関係はこちらで対応しますので」
ということで、戻ってきたばかりのディーラーにとんぼ帰りする羽目になったんですよね。
「さ・と・う・さーん」などと、さっき初めて会ったばかりの整備士のサトウさんに甘えた声で
事情を説明して、またもやすぐにチェックしてみます!というなんとも心強いお言葉。
小1時間ほどして、頭をポリポリかきながらサトウさんが戻ってきて言った一言が、
「あのー、これで正常です。これでメーターパネル点いてるんです。」
「えっ、これで?」
「はい、スイマセン、自分も知識不足で。」
「あ、いやいや。こ、これで点灯してるってことですか?」
「はい。」
「まったく点いてるようには見えませんけど。」
「そうですよね。」
自分の乗っているタントよりも新しい年式のタントだったんで分からなかったんですけど、
このモデルからバックライトが変更になったらしく、しかも常時ブルーのライトが
ぼんやりと点灯しているんだそうです。
しかもライトONで点灯するのではなく、キーを回してドアを閉めた時点で点灯するんだそうで。
その変化は昼間に手をかざして覗き込むくらいでは、全く気がつかないレベルの光り方です。
わざわざ、メーターパネルを外して通電確認までしてくれたサトウさん、
本当に本当にスイマセンでした。
またもや売上げにもならないお客が、忙しい中お手を取らせました。ハアー(恥
コーヒーをご馳走になりながら、今日納車で山形から自分が来たこと、
娘が初めて買った車で近くの大学病院に勤めていることを話したら
「車のことでお困りでしたら、お気軽になんでも相談に来てくださいね。」
と言っていただけたのが心強かったですし、何よりも嬉しかったですね。
そんな、ドタバタの連続で時間はすでに夕方5時を回っていました。
いい人たちに助けられて、いい買い物ができました。
まずは娘には安全運転を心がけてもらわないと、ですね。
さーて、お父さんはこれから中野に向かいます。
つづく。
-
明けましておめでとうございます!
本年も変わらぬ御贔屓のほど宜しくお願いいたします。
明日5日から営業致します。
年末年始休み、いかがお過ごしでしょうか。
自分の年末年始は食っちゃ寝の繰り返しで、堕落した生活を送っておりました。
そんな中、正月出張という名の「秋田遠征」に行ってきました。
そして、今回の旅の相棒はアビコ・・・えーと下の名前は知りません。
学校は違えど、同い年ということは知っています。
代行がきっかけで、共通の同級生の話しで盛り上がり、以来ちょくちょく一緒に飲む仲間です。
何度か名前を聞いているそうですが、飲んでいる場面で覚える気がないというか
「アビコ」で通じるので、今でもそのままにしています。
携帯には「安孫子一郎」と勝手に演歌歌手みたいな仮名をつけて登録しています(笑
正月は妻帯者の遠征が難しいので、アビコに連絡したら「いいっすよ。」と予想通りに
OKの返事をもらいましたので、すぐに川反のホテルを予約しました。
ノープランの旅もいいんですけど、何かしらの使命感がないとダラダラしてしまうんで、
秋田の地酒「新政(あらまさ)」を入手するというミッションを掲げたんですね。
それと「比内地鶏」を食べるというオマケもつけて(笑
実は、正月礼で実家に行った際に「秋田では新政が地元でも入手できないようだ。」と
兄貴から聞かされていたんですね。
というわけで、アビコの車でいざ秋田に向かって出発!
と思いきや、車がタバコ臭くて息が出来ないんですよ。
近所のコンビニに寄って、すぐにファブリーズを購入(笑
シートから天井まで至るところにスプレーして、何とか車内空間の快適化に努めます。
自分でも気になっていたというアビコも喜んでましたよ。
そのままスプレーはアビコにプレゼントしてきました。
10時半に鶴岡を出発して、まずは秋田市内のスーパー銭湯「華のゆ」に向かいます。
なぜならそこに「アカスリ」があるから(笑
去年までの疲れをとって新年の気合いを入れるためのリフレッシュには、
大好きな「アカスリ」は絶対に外せません。
というより、アカスリのないエリアには行かなかったでしょう。
まるで、ゆでタマゴがツルンと一皮剥けたように肌がツルツルになって、
最高に気持ちよかったです。
秋田市川反(かわばた)で飲むのは25歳の頃以来ですから、もうかれこれ25年ぶりです。
お店の記憶はほとんどないですけど、繁華街の記憶は自分の中に残っていました。
25歳の頃に感じていた川反のネオン街も、今見ると随分と寂しくなった気がします。
1軒目に入った炭火居酒屋さんで、焼鳥盛合わせと比内鶏の炭火焼をオーダーしましたけど、
そんなに大きな感動もなく・・・なんだろうな。。。
この夜、トータルで7軒をはしごしたんですけど、焼鳥以外の一品料理はどれもみな
価格設定が高すぎる気がしました。
値段が高ければ、どんな味がするのか舌が高めに構えてしまうものです。
高くても旨ければ舌も納得するでしょうけど。
比内鶏の炭火焼も980円
ハタハタの子持ち焼きも皿に一匹そのままで980円
一見のスナックも、〆のラーメンもどれもみな、少し高いなと個人的に感じました。
それでいてアルコール類のドリンクは比較的に安めに設定されていたりして。
観光地化してるのかなぁ。
「県外のお客様大歓迎!」だの「秋田に来たらきりたんぽ鍋としょっつる鍋」みたいな
張り紙があったり、店頭に大きな「なまはげ」が飾ってあったりと地元民よりも観光客目線の
お店作りが生き残ってきたのかもしれません。
そして昼間どこの酒屋に行っても買えなかった「新政」は、当然どこに行っても飲めません。
3軒目に入った居酒屋の女将さんが、新政と名前が入った古い縄のれんを見上げながら、
「昔は地元の人は誰でも買えて飲めたお酒だったんだけどね。ウチも新政一本だったし。」と
恨めしく話していたのが印象的でした。
有名大学卒業の息子さんが跡目を継ぎ、全量完売を目指すために関東限定出荷、特約店制度と
限定酒がプレミア化して、とある酒屋さんには聞く間でもなく「新政入荷ありません!」と
張り紙をしていたお店もあったくらいです。
まるで、どこかの蔵のお酒を見ているようです。
地元で買えず地元で飲めず、東京からの逆輸入でプレミア価格で飲む日本酒・・・
6軒目に入った蕎麦屋さんのメニュー短冊に「新政、一合1200円」と書いてあるのを見つけて
いぶりがっこをかじりながら飲んだ新政は、少しだけ残念な味がしました。
新政も旨いんだろうけど、秋田にはもっと安くて旨い酒がたくさんあります。
一合1200円で飲む味はしなかったです。
経営方針だから仕方ないんでしょうけど、そういう日本酒、そういう蔵を、地元鶴岡でも
また他の県でもたくさん見てきました。
これからも、そういう蔵やそういう販売ルートでしか入手できない日本酒が増えてくるでしょう。
ちなみに川反の繁華街の入り口には、通りをまたぐように大きなアーチが架かっていて、
そこには大きく「新政アラマサ」と光る看板が川反の夜を照らしてくれています。
まるで、これからの川反の楽しい時間を期待させてくれるような、そんな象徴的な場所です。
地元の人たちは待ち合わせの時に「新政の看板の下で。」というのが
昔からお馴染みなんだそうです。
その川反を象徴する看板が、今ではむなしく少し寂しく光っているように
自分には見えました。
繁華街や歓楽街というものは、時代と共に移りゆき変わっていくものだと思います。
けれども変わってはいけないもの、残していかなければならないもの、そしてなによりも
大切にしていかなければならないものが、そこにはあるはずです。
そんな事を思いながら、秋田市川反の夜が更けていきました。
一年の始まりに他県の酒場を肌で感じ、いい経験ができたと思います。
何万分の1かもしれないけれど、鶴岡の夜を照らす灯りの一つを掲げる者としての使命感というか
「今年も一生懸命に頑張っていこう!」という決意みたいなものが湧いてきていました。
翌日、帰路につく際に昼ごはんで寄った日本海沿いの食堂で、大好物のブリカブトの
定食セットを食べれたのは幸せでした。
居酒屋で、みんなで突っついて食べるよりも、やっぱり一人占めで食べる醍醐味がたまりません。
相棒のアビコは「ハタハタの煮付け定食」に「鮪ハンバーグ」を追加注文してました。
アイツも51歳とは思えない食欲で、まさにわんぱく盛りです(笑
そして、海を眺めながら食事をしつつ、さりげなく「アビコの下の名前ってなんていうの?」と聞くと
「昨日の夜からもう3回目ですよ、教えたの。・・・ヒロキです。」といいます。
「へー、ヒロキっていうんだ。」と思いながらも携帯は「安孫子一郎(仮」のままにしておきました。
そしてまたいつか酔って聞きたいと思っています。
「アビコの下の名前ってなによ?」と(笑
明日から頑張ります!
宜しくお願い致します。
-
毎度ありがとうございます!
沼津で飲みに行くなら一番に行きたかった「飛騨」が日曜日定休とは知らず、
次なるターゲット「やきとり・おでん 鶏男(バードメン)」に一行は向かいます。
酔ってなければ500mくらいでしょうか。
途中、イヤな予感がして、歩きながら電話で営業&空席の確認をします。
そして、すぐに到着。
開店直後のせいか他に先客はいなくて、のんびりとスタートできました。
静岡は、愛媛・和歌山などと並ぶみかんの産地なんだそうで、
中でも「三ケ日(みっかび)みかん」をブランド展開しているんだそうです。
となれば、今日の一杯目は「三ケ日みかんサワー」でかんぱーい!
かーっ、これ完全にジュースですよ。
歩いてきたせいか、のどが渇いていたところに「みかん味」ですから、
そりゃあっという間におかわりですよね。
看板にも「やきとりとおでん」と掲げているくらいですから、当然おでんとやきとりを
おまかせ盛り合わせでオーダーします。
出てきたおでんは、一般的な関東風おでん。
あれ?串に刺さった汁のドス黒い「しぞーかおでん」じゃないの??
期待していただけに、ちょっとがっかり。
聞けば、静岡おでんは県内でも静岡市で展開してるおでんのことで、
ここ沼津では一般的なおでんがほとんどなんだそうです。
そうなんだ、またひとつ勉強になった。
山形でも内陸の芋煮と庄内の芋煮では味も具も全く違いますからね。
それぞれの土地での食文化というのは、やはりその場所に行ってみて
初めてわかることや、気づかされるがたくさんあります。
だから食の旅は楽しいし、だから遠征がやめられないわけです。
ここでもみなさんと盛り上がり、勢いがついてくるのが自分でもはっきりと分かるんですけど、
断腸の思いでみなさんとはここでお別れし、次のお店に一人移動します。
昨夜、一人で彷徨っているときに場所をチェックしておいた「喜心」へ。
とりあえずホッピーを注文して、改めてちゃんと沼津名産「アジの干物」を注文します。
干物が出てくるまでホッピーをゴクリとやると、あれ?
いつもの味じゃない気がします。
もちろん、これはこれでしっかりと美味しくて嫌いじゃない味ですよ。
なんだかナカが、キンミヤではない味がするんですよね。
カウンターにいる大将に「ナカは何を使ってるんですか?美味しいですね。」と聞くと
「東京あたりじゃキンミヤなんだろうけど、ウチは寶焼酎使ってるんだよね。」と
気さくに教えてもらいました。
同じ甲類でも、爽とホッピーとの相性は自分的にはイマイチだと思っているんですけど、
この寶焼酎とホッピーの組み合わせは結構合うと思います。
自分的にはアリでしたし、ウチにも寶焼酎をこっそり置いてありますんで、
希望の方にはこの組み合わせで出してみようかなぁ、なんて頭をよぎります。
ここで鶴岡にいるアイタと少し電話で話していただけで「東北からですか?」なんて
大将に訛りで速攻バレちゃったりします(笑
「イントネーションが、うちに来る東北のお客さんと同じだったもんで。」
「ハハハ、訛ってました?」なんて打ち解けてきた頃に、
お待ちかねの「アジの干物」が提供されます。
鶴岡にいても、自分はアジの干物はほとんど食べません。
アジは、握りかなめろうで食うことが多いですし、
干物を頼むなら函館時代から「ほっけ」のほうをよく食べますかね。
ここ沼津の名産「アジの干物」はしっかりと脂ものっていて身も厚く、食べ応え十分でした。
鶏男で、おでんとやきとりを一口づつ食べただけでしたんで、
次は「鳥のたたき」を注文しました。
表面をさっと炙ってポン酢で食べる胸肉ですかね。
ポン酢で食べるつまみは何でも好きですし、このたたきも安定の旨さです。
一人で飲むのはフットワークが軽くていいんですけど、酔うと人恋しくなるというか
誰かと会話したいというか、この楽しい時間を誰かと共有したくなるのは自分だけでしょうか。
幸いにも、お店も混んでませんでしたので、スタッフの皆さんとも会話を楽しみ、
次なるお店へと移動することにしました。
昨夜の反省を活かして、酔っ払う前に一気に北口まで移動してお店を探します。
この日はもう食べるよりも、誰かと会話したくなってショットバーに入ります。
ふらふらと彷徨い歩いて「スタンディングバー パサパ」を発見。
マスターとそのご友人のお客さんが一人、いい雰囲気のショットバーです。
山形から来たことを話すと一気に打ち解けて、普段見ている富士山のことや
沼津でとれる魚のこと、本当に楽しく優しく親切に教えてもらいました。
誰かと話したい気分でしたので、マスターとご友人の飾らない気さくな会話が
すごく嬉しかったです。
そんなほろ酔いのさなかに、急遽翌日に組まれた沖縄代表:沖縄BBCとの交流試合の
スーティングメンバー表の写しが、こんな時間にLINE連絡網で回るという・・・
監督も宿舎で酔ってたんかいな。
よく見たら、4番キャッチャーに息子の名前が書いてある。「ブ、ブーッ!」
飲んでいたモヒートの葉っぱが変なトコに入っていって、思わず咳き込む狼狽ぶり(笑
交流試合とはいえ、沖縄代表と試合できるのは貴重な経験です。
いいところで使って頂いてありがとうございます。
急にホテルに帰って、素振りしたくなりました(笑
自分が出るわけじゃないんですけどね。
グダグダにならず、最後にシャキーンと目が覚めましたよ。
そして、より楽しみが増えました。
というわけで、ここでお会計を済ませてホテルに帰ります。
実は沼津には親戚が住んでいるんで、もしかしたらまたいつの日か
沼津には来るかもしれないけど、ひとり夜の沼津の空気を吸い込んで
少しだけ周辺をパトロールしてホテルに帰りました。
翌朝、球場で会ったほかのお父さんに
「昨日一晩だけで二回もイシカワさんを見かけましたよ。」
「うそー!」
「ビーサン履いて一人で歩いてたでしょ。しかもショットバーにもいたし。」
「うん、いたいた。」
「カウンターのうしろ姿で、すぐわかりましたよ。うわー、ここでも飲んでるよって(笑」
そんな静岡県沼津市の夜でした。
今度はどこの街で飲むことになることやら。
その日を楽しみに、また今日も頑張ります!!
-
毎度ありがとうございます!
翌朝5時過ぎに目が覚め、カーテンを開けると愛鷹山の奥に富士山の頂上が
うっすらとだけ見ることができました。
選手団の球場到着に合わせるため、シャワーを浴びて準備して
朝食も食べたかったんで、少し早めにホテルを出発することしました。
ホテルは素泊まりでしたけど、北口とはいえ沼津の駅前ですし「すき家」や
「吉野家」くらいならその辺にあるだろうとタカをくくっていたんですよね。
そしたら、なーんにも無いんですよ、北口には。
あるのはコンビニだけ。
ま、それならそれでコンビニのサンドウィッチとコーヒーで我慢します。
でも、昼食もコンビニではつまらないなということで、球場周辺の食堂を検索しておきます。
すると、コンビニのすぐ先に「穂瀧」という蕎麦屋を発見して、ちょっと見に行ってみると
雰囲気も良さそうですし、お昼はここに決定しました。
試合のほうは残念ながら0-4で負けてしまい、息子も途中からライトで出場し、
二死2.3塁のチャンスで三塁ファールフライで凡退してしまいましたけど、
結果よりも積極的に振りにいってのアウトでしたから、まぁ仕方ないところでしょうか。
見逃し三振だけは、してほしくなかったんで。
お昼は、予定通りに球場裏手にある「穂瀧」へ。
年季の入ったL字のカウンターに蕎麦以外の定食メニューも豊富で、どれにしようか迷います。
でも、ここはあえてセットメニューは頼まず「もりそば」を一枚を注文しました。
もちろん量が少ないのは想定内だったんで、食べ終わる頃にカツ丼も追加オーダー。
奥でおばちゃんが調理してましたんで、出来上がるまでの間ご主人と世間話しをして待ちます。
山形県の鶴岡からだというと、ご主人が若い頃は酒田で仕事したこともあるとか。
沼津のいいところや、最近の山形の様子を話しながら、
少し甘めのカツ丼を堪能しました。
そういえば、おとといの夜に鶴岡を出発してから昨日丸一日、
米を食ってなかったことに、この時にふと気づいたんですよね。
だからでしょうか、この日のカツ丼は格別に旨かったです。
15時30分からの一次リーグ閉会式が終わり、球場スタンドで父母会の宴会部長に
「イシカワさん、今日は残念会やりますか?」と聞かれましたけど、
今日こそ昨日行けなかった「飛騨」に行こうと決めてましたから
「まぁ、みなさんがお疲れでないのならオレは別に・・・」などと、
否定も肯定もせず、やんわりと曖昧な返事をしておきます。
決して、イヤではないんですよ。もちろん。
ただ、どうしても行きたいお店があったもんだから・・・
そのまま夜の連絡事項がないのをいいことに、ホテルに戻って速攻でシャワーを浴び、
17時の開店時刻に間に合うように北口から南口に一気に地下道を通り抜けていきます。
そして逸る気持ちを抑えきれず早足で人混みをかき分け南口の駅前を横切って
お目当ての「飛騨」まであと少しというところで、背後から声をかけられます。
「あー、やっぱりイシカワさんだぁ!」
「ギクッ!」
振り返ると、そこには宴会部長夫婦と同じ学校のご夫婦の姿が!
「うわーっ、めっかっちゃった!!」なんてはぐらかすと
「一人でどこ行くんですかぁ?」
「あ、いや、あの、気になるおでん屋がこの先にあって。」
「えー、偶然!わたしたちもおでん屋さんに行こうと思ってたんですよ。」
「へー、そうなんですか。」
「なんて言ったっけな、たしか飛騨だっけ?」
「ギクッ!ギクッ!」
「あれ?もしかして、イシカワさんも同じトコ目指してたりして。」
「どうやら、そのようですねぇ。」
「やったぁ!イシカワさんが行くなら、そのお店間違いないですね。」
「いや、あの・・・」
そんなことってあります?ふつう。
知らない土地の人混みの中で、しかも星の数ほど飲食店があるのに目指すお店が一緒なんて。
「じゃぁ、みんなで一緒に行きましょうか。」などと、
もしもツアーなみにゾロゾロと二組のご夫婦を引き連れ、昨日は辿り着けていない
「飛騨」に向かって先陣を切って歩き出すのでした。
そして程なくして「飛騨」に到着。
が、看板が点いている様子はなく、ここで初めて食べログでお店の情報を仕入れます。
「あー、残念。飛騨、今日は定休日のようですね。」と自分が告げると、
「だったら、もうひとつ、と・り・お・と・こ?ってお店に行きましょうよ。」
「それ、鶏男(バードメン)のことかな?」
「さすが、イシカワさん。情報入ってるぅ!」
「あ、いや・・・」
ここまで行きたいところ、かぶりますかね(驚
しかも、もう沼津の酒場通みたいに思われてるけど、昨日クミンにやられた男ですよ。
・・・つづく。
-
毎度ありがとうございます!「じゃ、クミンで。」
勝利の美酒で盛り上がった保護者の皆さんと一人別れ、ここから酔い覚ましをかねて
少し街を散策してみます。
酔っ払いあるあるですけど、酔うとびっくりするくらいの距離を歩けちゃったりするんですよね。
で、結論から言うと、この夜は、このままセカンドバックに裸足にビーサン履いて、
とても観光客には見えない扮装(いでたち)で、結局1時間も歩き続けます(笑
鶴岡ではすぐそこのコンビにまででも車で行く生活の人が、酔って1時間も歩き続けるんですから
酒の力というものは計り知れないものがありますよね(笑
それには実は理由があって、みなさんと別れたあとに行こうとしていたお店があったんですね。
「居酒屋 飛騨」というところで、おでんと飛騨牛を堪能できるお店でして、
鶴岡にいる時点から絶対に行こうと心に決めていたお店でした。
がしかし、ハイペース&ハイボールの影響で、すでに足は千鳥足。
こりゃイカンと、すかさずグーグルマップに「沼津市、居酒屋、飛騨!」と話しかけ、
お店まで矢印でガイドしてもらいます。
これで安心・・・と思いきや、なんだろうな歩くペースが遅いのか、現在地点をはっきりと
認識していないのか、ワケ分からん方向に向かっている気になってくるわけですよ。
スマホはホッカイロかよ!ってくらいに熱くなってるし、熱暴走の影響なのか
重くてカクカクして一向に矢印が動かないんですよね。
酔っ払っているうえに、スマホの画面をひっくり返したりとっくり返したりして歩いて
「目的地周辺です。お疲れさまでした。」と案内が終了した場所をふと見上げると、
そこは真っ暗なJRの駅の倉庫だったりするわけですよ。
ここはどう見ても違うよなぁ。。。
フン!こんなこともあろうかと、次に行きたいお店もピックアップしてたんだっつうの!
というわけで、懲りもせずホッカイロみたいに熱っついスマホに向かって今度は
「沼津市 おでん 鶏男(バードメン)!」と叫びます。
祝勝会会場の「うお鶏」からは、何もなければ10分もかからず着くはずの「飛騨」に、
30分以上も歩いてなお目的地に辿り着かない酔っ払いが、そこからさらに歩いて
重たくて使えないスマホ片手に500m先の「鶏男」まで何分かかると思いますか?
そうです。
正解は「辿り着きません。」
なぜかというと、あちこち歩いているうちに、おでんじゃなくていいやってなっちゃって(笑
だって、どこ歩いてるんだかさっぱりわからないんだもん。
で、どこかのアーケードにある中華料理居酒屋みたいなところに飛び込んで、
とりあえず烏龍ハイで一息入れることにしました。
店員さんもカタコトの日本語で「オリョウリハ、ナンニシマスカ。」と聞いてくるので、
とりあえず「酢モツ」と「やきとりの盛り合わせ」をオーダーしたんですよ。
そしたら「ヤキトリハ、ナニアジニシマスカ。シオ?タレ?クミン?」
「クミン?」なんか聞いたことある名前です。
カレーか何かのスパイスだったっけ?
ここでクミンを知らない人が、クミン味のやきとりをオーダーします。
で、クミンとやらがたっぷりと振りかかった串5本が提供されます。
うーん、もうね、運んでくる時点で何ともいえない漢方みたいな苦辛いような匂いと
一口目から咳き込むような粉っぽさ満点の焼やきとりが見えてましたもんね。
勝手にカレーっぽい味だろうなと決め付けていた自分の勘違いなわけですけど、
初めて口にする何とも言えない摩訶不思議なお味でした、よく言えばね。
正確には、食べ慣れていない香辛料が大量にかかったやきとりを食って、
胃が逆流してくるのが自分でも分かります。
自分でも忘れてましたけど、昨夜鶴岡をバスで出発して、一睡もできずに球場に着いて
カメラ片手にこの日だけで300枚以上もシャッターを押し続け、サッとシャワーを浴びただけで
ハイボールを10杯以上飲み、ここまで1時間も知らない土地をさまよい歩いた末に、
今、生まれて初めて口にする不思議な香辛料たっぷりのやきとりを食ったわけですよ。
普通は、ここでリバースして終了でしょう。
が、酔っ払ってぶっ壊れたオヤジは、ここから北口の宿泊するホテルまで、
また1時間もさまよい歩いて行くことになります。
南口から北口に抜ける人通り少ない寂しい地下道をフラフラと歩いて、出た先には
南口の繁華街とは一変し、怪しくチープな雰囲気が漂う北口独特の昭和な匂い漂う
盛り場がぽっかりと口を開けて待っていたからなんですよね。
アジアンエステやリンパマッサージなど、正統派なのかあっち系なのかよく分からない
怪しいお店が立ち並び、一気に街の様子が変わると同時にシブい佇まいの横丁や
風に揺れるやきとり屋の赤提灯が酔った心をくすぐります。
結局、ホテル到着が23時。
6時間の自由時間でお邪魔したお店はたったの3軒。
そのほとんどを歩いて、ただ歩いて一日目の夜が終了したのでした。
・・・つづく。