やきとん専門店「やき処やんちゃ」店主ブログ
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毎度ありがとうございます!

その翌日、宮城県警から詐欺容疑で追っているハシモトとの契約時に受け取った
登記簿謄本と免許証コピーを捜査資料として提出して欲しいと電話がありました。

が、完全に人間不信になってたもんで、その電話をかけてきた刑事のことさえも
「本物の刑事か?誰かが成りすましてんじゃねーか。」
と勘ぐるくらいでしたからね。

そして・・・、警察への捜査協力やら報告書の提出やらで、あっという間に二週間が過ぎたある日、
地元新聞に小さな記事が載りました。

「詐欺容疑の女を逮捕。宮城県警は詐欺、出資法違反、公文書偽造などの容疑で、
 住所不定、自称橋下両子を逮捕した。調べによると、この橋下と名乗る女は、
 複数の男女に仙台市内で新規パチスロ店開業の架空の投資話しを持ちかけ、
 出資金の名目で資金を集めていたという。その後、出資者からの返済に
 応じなかったため、被害者が警察に相談し事件が発覚していた。
 この女は資金を集める際に、有限会社橋下商事なる架空の会社の登記簿謄本も
 偽造しており、その経緯についても調べを進めている。
 なお、女は自身の本名については黙秘を続けているという。」

eyes0806.jpg結局、あの女は一体誰だったんだろう。

なぜ、頑なに本名を隠し続けてるんだろう。

20年近く経った今でも、たまに思い出すことがあります。
騙されたことよりも、ヤ〇ザに捕まって物騒な事にならなくて
良かったという思いのほうが、強かったですよね。やっぱり。

その後、また毎日が慌ただしく過ぎ去っていき、あの女、いやハシモトリョウコに
どんな刑罰が下ったのか、事件の真相を聞かされる事もないまま、その半年後、
自分もサラリーマン生活にピリオドを打って仙台を離れたんです。

そして時は流れて、世は裁判員制度の時代になった。
刑事事件の公判というものを、TVドラマの中でしか見たことがない我々一般人が、
刑事被告人を裁く時代になってしまったんです。

みなさんも、いつサスペンス劇場のような事件に巻き込まれてもおかしくないんです。
それだけ、日常生活が犯罪や事件と隣接している怖さを認識しなくてはならないと思うんですね。

ひとつの事件には、幾重もの人間関係が存在し複雑に絡み合う。
単純に、物事の良し悪しだけでは計り知れない背景や環境や感情やタイミングが、
必ずそこには存在するわけです。

自分は、個人的には「裁判員制度」には反対です。

でも、反対の意見だからこそ、やってみたいという思いも強くあります。
机上論、感情論も大いに結構ですけど、やはりその中身に飛び込んでみない事には、
物事の本質にはたどり着けないと思うんですよ。
いわゆる「言うが易し。」では、人は裁けない。

あなたには、自称「ハシモトリョウコ」を裁けますか・・・? 

こ~の~街は~ 戦場~だから~ 男はみんな~ 傷を負った戦士~♪

・・・完。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
長編、完読ありがとうございました。

秋の夜長の読み物としては、最後は重くまとめてしまいましたが(汗

「今日も頑張りましょう!」
「気合い入れましょう!」
だけじゃなく、たまには、こんな感じもアリかなと・・・。

さて、煮込みに火をかけて、日常に戻るとしますか。
毎度ありがとうございます!

少し話しを整理すると・・・。

当時はまだ携帯電話は自由化になっておらず、
「docomo」ではなく「NTT移動体通信網」だった頃なんです。

Docomo803.jpgあの頃、携帯電話を持つには
保証金:10万円
新規加入料:45800円
基本料金:月16000円
通話料:10円6,8秒
という大金が必要で、誰でも持てたモノではなかったんですよ。

だからこそ、我が社のようなファイナンス会社が資金をつぎ込み、
携帯電話を大量に新規加入し月割りでリース・レンタルするという事業は景気が良かった。

プリペイドカード式携帯なんて、まだこの世に無かった時代ですから、
選挙・イベント・工事現場・旅行会社・運送会社・病院・・etc、ニーズは無限にあったんです。

ただ、1台返却になる度に携帯電話(端末)を返却し、
名義人が通話料金を精算してからでないと利用休止できませんでしたから、
その端末が紛失ともなれば、保証金は戻らない、紛失届けは出さないといけない、
なによりNTT移動体からの評価が下がるという、最大のリスクは避けたかったわけです。

電話加入権の保有数はNTTに次ぐ第二位で、代理店ではなく特約店という重責も担ってましたし、
当時これからまだまだ発展成長するであろう携帯市場に参入していくためには、
金では解決できない、信頼と実績を積むことが急務だった背景もそこにはありました。

「通話料未納、端末未回収だけは絶対にイカン。」が本社からの至上命令でしたから。

そのあたりの社内事情を、元支店長たちに聞いていたハシモトに逆手に取られた。
あの日ホテルのロビーで、ボディガードに見つかり追い込まれたハシモトは
「まとまったお金を用意するまで、この携帯使ってていいわよ。いくら使っても大丈夫だから。」
と言ってその場をしのいだんだそうです。

ヤ〇ザも自分達の名前が表に出ることなく、あの当時、無制限に携帯が使えると言うのは、
いろんな使い道があって、ある意味おいしい取引だったともいえるわけです。

そんな状況にあったのに「あれ、ウチの旦那様なの。」じゃねーよ、クッソー。

eyes0684.jpg話しを応接間に戻すと・・・。

「たっぷりと使わせてもらったが、通話料はもちろん払わんぞ。
  契約したハシモトから貰えばいい。」
「そうですね。まぁ料金的なことは、全部こちらで処理しますんで。」
「だが、詐欺で警察が動いてるとなると話は別じゃ。
 その詐欺と我々は一切関係がないわけだし
 むしろ、勝手に住所を使ったケジメをつけさせないと、しめしがつかん。」
「・・・。」

「このまま、この携帯を捨ててもよかったんだが、こっちとしてもハシモトの持ってる携帯まで
 止められても困るし、こんなもん持ってて変に警察から勘ぐられるのも困る。
 だったら、あんたのとこにコレ返却して恩を売っておいたほうがいい。」
「・・・。」
「なんか連絡があったら、警察より先に教えてくれや。頼むで、な。」
「・・・。」
それだったら、さっき電話ありましたよ、と言いかけてやめた。

確かに携帯は持ってきてくれたが、今度はこの人たちの話がどこまで本当なのか。
この人たちに、ハシモトが捕まったらどうなるんだろ、とか考えたら背中に冷たいものが走ったんです。

・・・つづけても、いいですか?
毎度ありがとうございます!

「でも、待ってください。ウチでは登記簿謄本も身分証明書のコピーももらってます。
 怪しいところはなかったハズですよ。登記官の印もちゃんとあったし。」
「そんなもんは、すべて偽造じゃよ。金さえ出せばそんなモンすぐ出来るからな。甘いのう。」
「・・・そうですか。」

「あいつはここに来店して契約したわけじゃないだろう。
  逆に、お宅の営業マンが橋下商事に出向いて契約した訳でもないだろうが。
   ハシモトにホテルを指定されて、そこで契約書を交わしたんだろうからな。」
「・・・。」
「実は、この登記簿に記載されている住所も免許証コピーの住所も、
 全部ウチの事務所の住所を勝手に使われているんじゃ。
 詐欺の道具としてウチの住所を使われたんじゃ、こっちも黙ってはいられない。」
「・・・。ちょっと、失礼します。」

さっきもらった名刺を持って顧客情報と照合すると、確かに住所が同じになってるんです。
言われてみれば、契約書の不備を修正する事だけに焦っていたのは事実。
かといって、これ以上この案件に首を突っ込んでしまっていいのだろうか。
相手の用件は、一体なんなんだ。

しばしの間、顧客管理画面を見つめたまま頭を整理しようとしてた、まさにその時。

「支社長。電話、2番です。」
「はい。誰から?」
「ハ・シ・モ・ト・から。」
「!!!」
eyes0817.jpg
「はい。電話、代わりました。」
「ちょっと。今、あんたのトコにヤ〇ザ来てるでしょ。」
「ハシモトさん!どういう事ですか。今ドコにいるんです?」
「あんたの会社を見張れるところよ。早くあいつら追い返しなさいよ。」
「ちょっと待ってくださいよ。キチンと説明してくださいよ。」
「いいから!何も知らないって言って早く追い返しなさい!
     このまま、ずっとあんたのトコ見張ってるからね。ガチャン!」
「ツーツーツー・・・。」 

しかし、このまま応接間もあまり待たせるわけにも行かず・・・。

「なるほど。今、確認しましたらご忠告通り、住所は同じようですね。で、ご用件は一体・・・。」
「お宅でリースしている携帯電話のうち、今ハシモトが持っている携帯を止めないでもらいたい。
 こっちも今のところ、唯一連絡が取れる可能性がある番号やからね。
 今は、警察も探してる状況だから、こっちは警察より先に捕まえて落とし前をつけさせたい。」
「・・・。」
「そのうち警察も来ると思うが、警察より先にウチに連絡をもらいたいんじゃ。」
「・・・。」
「その代わり、ホレ。」

ボディガードのかばんの中からは、ウチがハシモトにリースしていた5台の携帯電話のうちの
3台が出てきたんです。

なんで?
ますます謎は深まるばかり・・・。

・・・つづく。

毎度ありがとうございます!

「ハシモトリョウコ」とホテルのロビーで待ち合わせをし、
改めて会社の登記簿謄本をもらい、一応内容もその場で確認させてもらいました。
裏面には法務局登記官の印も押してあり、一緒に貰った運転免許証のコピーと住所も合ってました。

ただ、驚いた事に役員の欄には、先月までウチの会社の
仙台支店と仙台中央支店の支店長だった2人の名前が載ってたんです。

「この2人は・・・。」
「そう。この間まで、お宅にいた子たちよね。今はウチで新規立ち上げ事業に携わってくれてるの。」
「そうなんですか・・・。」

一応、その場で社判と代表印を改めて契約書に押してもらい、
返済期日と入金方法を締結し、その日は会社に戻ってきました。

2人の前支店長は、てっきり自分が転勤してくるから辞めたと思っていたんですけど、
「引き抜きと言うか、2人とも30万づつ出資しててパチスロ店を一店舗づつ任されるんだそうですよ。」
「なんだそれ。騙されてんじゃねーか。あいつら。」
なんて話してその場は終わったんです。

その後、慌ただしいままハシモトの事なんて全く頭になく2ヶ月が過ぎたある日、
会社に白髪の初老の紳士とボディガードみたいなイカツイ男が来店したんです。

「イシカワさんって方、いるかぃ。」
「はい、少々お待ち下さい、ませ。」

普段、「・・・ませ。」なんてつけたの聞いた事ない無愛想な事務の子が、
「あーあ。あれ、絶対ヤ〇ザですよ。」なんて、余計な事を言うんですよ。
函館時代もそういう場面は何度かありましたから、ほかの方に迷惑がかからないように

「あ、そう。わかった。奥の応接間にお通しして。・・・しかし、何でオレの名前知ってんの?」
「知りませんよ。そんなの。」

応接室で名刺を渡され、そこには案の定あの有名な組織のお名前が。
ボディガードは立ったままで椅子に座らないんですよね。
なんだよコイツ、と思いながらも、どっかで会ったような気がする・・・。

eyes0800.jpg「で、今日はどういったご用件でしょうか?」
「あんた、ハシモトリョウコって知ってるだろう。」
「・・・。そういった事にはお答えできないんですよ。」

すると後ろに立ってるボディガードが、いきなり
「なんだと!コラー。しらばっくれんじゃねーぞ。」
「コラ!やめんか。だったら橋下商事という会社に覚えはあるだろう。」
「すいません。顧客情報は一切お話しできないんですよ。申し訳ないんですけど。」
あーあ、こういうの面倒くせーな、なんて思ってたら急に思い出したぞ!!

後ろに立ってる男・・・あの時、ホテルのロビーにハシモトと一緒にいた、フェラーリ乗ってた旦那だ!

ん?どういうこと?なんで旦那がここにいるワケ??
こっちの頭が混乱してるとも知らずに、その紳士はこう続けたんです。

「ハシモトリョウコってのは、偽名だよ。本名はワシらも知らん。あんたの会社もはめられたんだよ。」
「どういう事でしょうか・・・。それに、後ろの方は、たしか旦那さん・・・ですよね?」 
「ハシモトの旦那?ハシモトがそう言ったのか。」
「ええ。まぁ・・・。」
「はっはっは~。あんたも見た目通り、まだ若いのう。」 
「はぁ・・・。」
「全部ウソじゃよ。あいつは詐欺の常習で、指名手配されてる女じゃ。」
「えっ。」

・・・つづく。

毎度ありがとうございます!

久しぶりに、長編昔話をオチなしでひとつ。

これは今から17年前、とある金融系の会社に勤めていた頃、
函館から仙台の東北支社に支社長で転勤してきたときの話しです。

eyes0990.jpg当時、仙台にあった支店3店舗はどこも業績が悪かったため、
支社としての存続を賭けテコ入れを命じられて転勤してきました。

いろいろと調べてみると、まず契約書がいい加減なんですよ。
東北人の甘さと言うか情が厚いというか、保証人のない契約書やら
印鑑のない契約書やら身分証明書のコピーのない契約書やらが
ゴロゴロ出てくるんですよ。

聞けば、「後から印鑑持ってくるって言ってたんで。」とか
「保証人がいないんですよ。」とか信じられない答えが返ってくるわけです。

まぁ、当時は新規契約のノルマばかりで評価されてましたから、
少しくらい甘い契約でも、とりあえず新規を獲っとけば
一時シノギにはなってたのも、原因のひとつだったんですよね。

でも、そういういい加減な契約をした顧客に限って、後から焦げ付くもんなんです。
結果的に契約書もいい加減だから回収の詰めも甘くなる。
完全な悪循環に陥ってました。

そんな中、一枚の未回収カードに目がとまりまして。
「有限会社 橋下商事」と手書きで書かれた契約書には、
橋本の三文判が押してあるだけ。
コレが法人契約だって言うんだから、呆れてモノも言えない。

自分の勤めていた会社は表向きは携帯電話のリース業もやってたんですけど、
その橋下商事の取引内容を見ると、携帯電話5台をリースしているにもかかわらず、
1台も通話料金を払っていない事が判明。
当時はまだ携帯の基本料金が16000円だった時代でしたからね。
しかも、フリーローンキャッシングのほうも一度も返済実績がない。
すべて合計すると金額も相当額いってるわけです。

早速、仙台支店の支店長シライを呼んで契約時の事情を聞くと、
「ハシモトリョウコ」と名乗るその社長は、東京の有名タクシー会社の会長の隠し子で、
新規パチスロ店を立ち上げるために仙台に来て会社を設立したばかりなんだそうです。
不動産屋やパチスロ業者との打ち合わせに携帯電話が必要だったということと、
会社設立手続きがバタバタしてて、仮契約みたいな形から入ったんだと。

eyes0819.jpg「だったら、後から会社の登記簿謄本もらってあるんか?」
「すいません。もらってません。」
「じゃ、今からでもいいから登記簿謄本もらえ。
  それと会社の横判と代表印を押させろ。
    それがなければ個人契約に切り替えて、二人保証人つけさせろ。」
「はぁ・・・。今からですか・・。」
「当たり前だろ。こんな契約書でどうやって回収するんだよ。
  モメるようなら、オレが直接話すから今すぐ電話しろ。」

案の定、電話でモメにモメましたけど、
最終的には登記簿謄本と社判と代表印をもらうことになったんです。

そして約束の日、待ち合わせの仙台駅前ホテルメトロポリタンのロビーに、
男性と一緒にコーヒーを飲んでる「ハシモトリョウコ」がいました。
そして、その男性がこちらに気付き、軽く会釈をしてそのまま立ち去ったんです。

「今の、ウチの旦那様なの。フェラーリで来てるから目立っちゃって。」

なんて言ってる傍から、
「バ、バ、バババブア~ン!!!」
なんて爆音を立てて真っ赤なフェラーリが走り去って行きました。

塩沢トキみたいな派手なメガネの奥に光る眼光の鋭さは、
海千山千を渡り歩いてきた女の生き様を物語っているようでした。

そしてこの時はまだ、これから起こるすごい事件に巻き込まれようとしているなんて
これっぽっちも思ってもいなかったんです。

ジャジャジャーン、ジャジャジャ~ン!

サスペンスタッチで、次につづく。
毎度ありがとうございます!

先日の同級生の訃報以来、意識的に酒を飲まずにいたんですけど、
昨日は少し早めに店じまいして、サノとケンシとでサクッと飲みに出掛けました。

二人で東京に行ったり、のちに奥さんになる彼女を紹介したりと、
なにかと良い付き合いをさせてもらってます。

で、「20代は尖がってたな。」「結構、調子こいてたな。」なんて話しで盛り上がりまして、
丁度そんな中、我が家の引っ越しで懐かしい写真が出てきました。
hakodateIMG.jpg
93年という事は17年前、25歳の頃ですか。
函館の某金融系企業で支店長をしていて、朝の出勤時にパチリ。

よく、アッチ系の人と間違えられてました(笑

この1年後には、支社長として仙台に転勤するんですけど、
当時は、いくらいい給料を貰ってても、あんまりやりがいはなかったですね。

自分が何をやりたいのか、どこに向かって歩いて行くのか、全く考えてなかった頃です。
毎日、お金に振り回されていた毎日でしたねぇ・・・。

随分と人間の汚い部分も見ましたし、お金の価値観も変りました。
人に言える綺麗な話しばかりじゃなかったですけど、若いうちにいい経験をさせてもらいましたし、
世の中を渡り歩いて行く上での度胸や覚悟を培えたのも、この頃です。

英語も出来ないのにアメリカで一人旅をしていたり、過酷な労働環境で長距離運転手をしていたり、
それぞれが、それぞれのその瞬間を必死で生きていたんです。

そんな風に各々歳をとってきて、
今、こうしてくだらない話で盛り上がって酒を飲める事に、感謝しないといけませんよね。

いろんな場面で酒飲む機会がありますけど、なるべく楽しいお酒を飲みたいものです。

みなさんも楽しいお酒、飲んで下さいませ。ヤァ\( ̄▽ ̄o)(o ̄▽ ̄)ノヤァ
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